
桑野家恒例~春のぼた餅作り

実家は農家です~
春の『社日』にぼた餅を作り神棚にお供えします。
お米の豊作をお祈りして。
秋の『社日』には、お礼のおはぎのお供えをします。
前の日に小豆を煮て甘さ控えめのつぶ餡を作ります🎵
これが優子の担当

毎年の恒例行事です。
父が、カレンダーを持って『今年は17日ぞ』わざわざ伝えるためだけに来ます

そう、社日の日は毎年変わります。
今年は姉も姪っこもお休みでした。
朝から実家に集合して作りました

集合と言っても、歩いて200歩圏内に3軒ともありますので~
いつでも集合出来るのです

今年も沢山作りました。
出来たぼた餅を7個ずつパックに詰めて、御近所さんに配る父。
女性陣は作る役割。
父は喜ばれる顔を見る役割。
なかなかいいでしょ。
小さな我が家の伝統。
私達は『桑野』の姓を名乗らせてもらっているけれど、血縁ではありません。
曾々々祖母は未婚で妊娠しました。
相手には結婚出来ない環境がありました。
凄く昔の日本です……
妊娠した曾々々母は、どんな扱いを受け、どんな日々を送ったのでしょうか。
もしかすると、自殺することも考えたのかもしれない。
困り果てた曾々々祖母を助けてくれたのが『桑野』さん。
お嫁さんにしてくれて、お腹の子供を生ませてくれました。
二人の間にも子供達が生まれました。
この時に、この赤ちゃんがこの世に誕生する事が出来なかったら、祖父達も父達も、そして私達もいません。
【たったひとつの命】
から、沢山の命が繋がっています。
桑野家の従兄弟は、24人
そして、その下の代はもう何人になるか把握出来ない。
【命】の繋がりと【伝統】は私には切り離す事が出来ません。
春と秋のこの小さな行事…
神様と一緒に生きてきたご先祖様を感じます。
いただき物は先に神様へ

そんな父を見て私達は育ってきました。
『神様が喜ばれる』という言葉をよく聞いて育ちました。
これもまた、ご先祖様から継がれてきたことなんだなと、この年になって改めて感じている私です。
毎年老いていく両親…
次の秋も、次の春も、その次も
一緒に作る事が出来ますように


これは、2006年12月1日
第一回onelife project 朗読会のCD
聴きながら、ご先祖様を偲んでいます。