私は『朗読会』というものに参加した事がなかったので、どういうものか分からずに、軽い気持ちで臨みました。
その後、自分におきる事など何も考えずに。
私は、何に対しても熱くなる事が出来ず、生きていて何になるだろうかと思ってこの人生を過ごしてきました。
朝起きて、ただ勉強して部活して帰ってくるだけの学生時代。
『いつか自殺をする』という事だけ決めていました。
どういう方法で死ねば楽だろうか、この死に方さえ決めればいつでもよかったのです。
自分が自殺をして悲しむ人は何人いるだろうか。
せいぜい、家族と友人、そこ20人程度かな。
誰か困るかな、いや、それ程誰かの役になんか立っていない。
とにかく、俺はいつか自殺する、
それだけは決めていました。
何故生きなければならないのか、
生きる喜びや悲しみを、ほとんど感じる事なかった自分の心。
そして、この日は訪れました。
自殺をする事を諦めた日になりました。
12年間も自殺する事を考えてきた自分が、まさか、そこ1時間で考えを変えられるとは。
いくつもスコンと落ちた言葉がありました。
子どもが親より先に死んではいけない、とか
故郷にいつでも帰っておいで、とか
この世界はゲームなんかじゃない、とか
そして
高校の先輩の自殺を経験された女の子の文章
『死』から教わったのは『生きること』とありました。
ずっと死ぬことを考えてきた私の
その先に、、、
ああ、生きなければならなくなりました。
生きるのならば
一度の人生を懸命に生きてやるしかないと、そう思える自分になりました。
いや、どうせ死ぬことなんか、私には出来なかったのです。
甘ちゃんのくせして、全部のことから目を逸らしていただけ。
そう、突っ張っていただけ。
己を知るとは、こういう事かもしれません。
やっと私は人として生まれたのかもしれません。
たったひとつの命だから
自分の足で、自分の心で生きていきます。
本当にありがとうございました。