◆朗読会、お疲れさまでした。
とにかく感動しっぱなし、泣きっぱなし・・でした。
こんなに大勢の人と一緒に泣くなんてありえないっていうくらい泣きました。
岩坂さんは私の想像より小柄でスタイル抜群でしたね。
ラジオの声だ~と思った次の瞬間にはもうウルウルしちゃって。
最初から最後まで泣いてしまって顔はクシャクシャでした。
それが他の方も皆ひどい顔だったんですけど、なぜか全ての人が優しく見えました。
全ての人が友達に思えました。
終わる頃には心が解け合っていたからでしょうか。
予想をはるかに超越した朗読会でした。
心の洗濯ですよ、これが。
実は私のも読まれ恥ずかしかったです。
文集にも載っていて。嬉しいのと、ありがたいのと。
私の母は私を産んですぐ亡くなったので、私は母の愛を知らずに育ちました。
幼い頃はママが欲しいと随分父を困らせました。
それでも優しい祖母が懸命に母親代わりをやってくれました。
友達の家に行くと若いお母さんがおやつを出してくれて、とても嬉しかった。
でも帰り道はいつも泣いていた。
うらやましいのとお母さんに会いたい思いが交錯して涙が止まらなかった。
私は結婚して子どもを生むとき、絶対この子が成人するまでは死なないと固く心に決めた。
子どもに寂しい思いだけはさせたくないと。
ところが、朗読会の中で気付いたんです。
確かに母の愛は知らないで育ったけれど、私は不幸ではなかった。
母がいない分、祖父と祖母、父、おじさん、おばさん・・・周りがとても優しい人ばかりで、何ひとつ不自由はなかった。
死ぬことを考えた人たちに比べたら、私なんて甘ったれのヒヨッコ。
私は何を基準に幸せとか、不幸せとかを計っていたのだろうか。
母の顔は知らないけれど、母は命と引き換えに私を生んでくれた。
そう、[生んでくれてありがとう]これは私が母に言えずにいた言葉だった。
天国から私を見守り続ける母の気持ちがなぜか感じられた。
どんなに私を抱きたかっただろうか。
10ヶ月もお腹の中にいた私と対面する瞬間の喜びだけを楽しみに私を生んでくれた母。
私の靴下とベストを毛糸で編み続けた母はとても手先が器用な人で、今でも大切にしまってある。
父にとって母の一番の思い出の品らしい。
母の無念さや母の愛がとても熱く・とても痛く感じられ、岩坂さんの声が心にしみ、本当に号泣してしまいました。
天国のお母さん、私を生んでくれて ありがとう
そして
たったひとつの命だから 母から受け継いだ命だから 娘に継いでもらいたい、私の母の愛を
竹下敬子