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3、長男の治療経過
これまでの過程はこちら
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前回はこちら
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※2016年6月~2017年3月までの両眼の局所治療中(眼動注など)の話です。
●100日は自宅で
前回入院後、再び関西の自宅へ。
月末生まれ&月末入院が続くため、「生後〇ヶ月」は病院にいることが多かったのですが、生後100日のお食い初めは、無事自宅で、家族3人で迎えることができました。
その後、夫の両親も会いに来てくれて、お食い初めを2回やった長男(笑)
そのおかげか、離乳食以降、なんでもよく食べる子に育っています。
(そういうお祝いじゃなかった気がするけど)
生後104日目に、自治体の「赤ちゃん訪問」で、保健師さんが自宅に。
実は、新生児の頃に数回電話をもらっていて、そのたびに病名と入院しているという話をしていたのですが、やはり、訪問時も、「何か入院していたんですか」くらいの対応でした。
そして、予防接種の説明。
ただでさえ面倒なこのスケジュール、1歳半くらいまで振り回されました(笑)
詳細は後日書けたら。
●4時間の手術
2016年7月末。長男生後4か月目前。
新幹線で上京、再び入院となりました。
手術はやはり1番目。局所治療のタイミングやサイクルが分かってきたので、
周りのお母さんと話したり、入院中も少し心の余裕ができてきていました。
前回と同じく、始発の新幹線でやってきた夫と手術室に送り出しました。
手術室に入ると、回復室(手術直後に心電図や血圧計などを付けたまま容体に変化がないか過ごす部屋)で使うため、子供のベッドは持っていかれてしまいます。
親はたいてい、連絡待ちのPHSを持ったまま、片づけや洗濯をしたり、シャワーや軽食をとったり、同じ日に手術する子の親と話したりして過ごすのですが。
その日、9時前に手術室に入った長男。
動注は麻酔や治療を含めて2時間前後のはずですが、11時になっても、12時になっても、PHSは鳴らず。
病棟の看護師さんも、「え、まだ帰ってこないの?」と驚かれて、「トラブルがあったのか」「なにか大変なことが起きたのか」と、最後の1時間は、夫とただただ黙って電話が鳴るのを待ちました。
点滴や全身麻酔を行う以上、医療現場に絶対はなく、網膜芽細胞腫の手術でも、術後に梗塞による死亡例はあります。本当に生きた心地がしませんでした。
呼び出されたのは13時前、4時間近くたった頃でした。
麻酔トラブルで意識が戻らないとか、眼に回避できないほど深刻な症状が出ていたら、と、震えながら回復室に。
気のせいか、いつもより少し困った顔の主治医S先生曰く、
「小さすぎて鼠経からカテーテルを入れるのに手間取りました。手術自体は無事終わってます」
と一言。
「はぁぁぁぁぁぁぁ」
と思わず夫婦で安堵のため息をつきました。
眼動注は、足の付け根(しつこいですがコマネチ部分)を数ミリ切開してそこの大動脈から目の動脈に通じるところまで、バルーンカテーテルを入れます。
傷はそこだけ、目にも直接メスは入りません。執刀するのは眼科の主治医ではなく、外科?の専門の先生です。
その切開が、月齢が小さすぎてなかなかうまくいかなかった。とのこと。
コマネチの小さい小さい傷は、なんと左右4か所にありました。右切ってダメ、左切ってだめ、また右切ってダメ…と何回もやり直したそうです。
ひとまず、無事なことに安心。
その後の説明は、全然覚えていない(そして記録もしてない笑)
動注の最初の頃は、「効いてはいますがまだ残っています。来月も動注で」
ということが数回続いたので、そういう説明だったと思います。
当時、右眼の腫瘍は黄斑に掛かっている大きいものが1つ、
左眼の腫瘍は、視神経近くに小さいものが1つ、黄斑ぎりぎりの所にやや大きいものが1つ、という感じでした。
そのほか、目の端に、ごくごく小さい腫瘍がでてきたこともありましたが、レーザーで対処できるレベルのものでした。
9時からの手術で、点滴が抜けたのは17時ごろ。
始発からの思わぬ長丁場に、力尽きる夫(笑)
当時繁忙期だった夫、希望休を手術の日にして、終電の新幹線で帰っていきました。
その日の夜、左目の角膜(白目のところ)に赤い出血を見つけました。
特にぶつけた記憶もなく、動揺する私。
翌朝は相談する時間がなく、ひとまず土日は外泊に出て、
病院に戻った月曜の朝、主治医に相談すると、
「平気です」
と一言。
眼の中の出血や状態と、角膜の出血は、関連しないことが多いそうです。
その出血も、徐々に数日で吸収されて薄くなって消えました。
少しの異変をすべて悪い方向につなげて考えることは
精神衛生上よくないと思うけど、
少しの異変に気付かなかったために重大な症状を見逃さないか、
肌荒れも、風邪症状も、喘息っぽい症状も、全部病気に繋がってる気がして。
やはり今も、毎日不安です。
●寝返りと首すわり
比較的のんびり成長しているかなと思っていた長男、
この入院の直前に、寝返り、ではなく寝返り返りをマスター。
そして入院中に生後4カ月となり、
病棟をのぞいてくれた小児科の元主治医K先生にぶらーーんと両腕で宙づりにされて、
「よし、首座りOK!」
と、認定してもらいました。まだまだ相当ぐらぐらだったのですが(笑)
抗がん剤の副作用で発達遅延とかあるのかなぁと思ってたから、順調で嬉しかったです。
(ちなみに、眼科の手術ですが、入院は小児科病棟なので、VECの頃と看護師さんは同じ顔ぶれです。主治医のみ、小児科ではなく眼科の先生になっています)