間隔をあけるといいながら、また書きたくなってしまいました
歴史物語は一旦休憩し、灘中入試の考察など
【灘中入試要項】
他校とかなり異なる傾向です
国語;200点満点(2日間実施 難易度;普通)
算数;200点満点(2日間実施 難易度;難)
理科;100点満点(難易度;やや平易)
計 500点満点 合格者最低点 6割前後
灘中を目指す小学生の皆さんや親御さん
難易度を絶対に甘く見ないで下さい
灘中>東大理Ⅰ=灘高
の順番です
事実上算数で合否が決まります
問題自体も難しいですが、問題数が異常に多いのです
初日・2日目とも10~15問出題してきます
1問あたり5分程度で解く必要があり、考えて解く云々より、閃き一発での勝負になります
そして算数の
合格者平均;120/200前後
合格者最低;100/200前後
全部の問題を解こうとすると確実に落ちます
まず問題をざっと眺め、難しい問題や計算が煩雑な問題は後回し
7割得点を目標にします(7割でしたら、国語・理科を失敗しなければまず受かります)
灘が京大や東大の特に理系に圧倒的に強いのは、最初の選別の段階で理系科目が得意でないと入れない仕組みになっているのが1つめの理由です
それと灘は中学・高校とも社会科が入試科目に存在しません
これは非常に珍しく国内でもごく僅かと思われます
灘の社会科に対する考え方
「社会科は受験科目にするとどうしても年号の暗記などがメインとなり、思考訓練とは乖離してしまうため、受験には採用しない」
多分、どうでも良いと思っているのでしょう(笑)
そして皆さんが最も興味があるであろう、灘の指導法です
まず、かつての灘(1968年以前)はクラスが「学年順位」を基礎に編成されていました
A組、B組、C組、D組の4クラスです
学年1位から最下位までがこの4クラスに順番に配置されていたのです
そして特にA組とそれ以外の組では教える先生のレベルが異なりました
A組は灘でも特に優秀な先生が教えていたのです
灘の授業というのは基本教科書を使いません(たまに使う先生もいますが、、、)
有名なのは国語・現代文の橋本武先生です
6年間で使う教材は中勘助の銀の匙だけ
これをスローリーディングし、生徒の感性を磨くという驚くような指導です
灘の特徴としては他にも、「下剋上」システムがあります
毎年4クラスの編成を変えます
前年の成績により、新たなクラス編成とします
ここまで読まれて薄々(はっきり?)感じられた方はセンスがあります
灘は「学校」ですが、鉄緑会のシステムと非常に近いのです
受験というのは頭の良し悪しだけでなく「負けず嫌いな性格か否か」が非常に大事です
その辺をうまいこと工夫しているというわけですね