それは静かな、
とても静かな超新星爆発でした。
氣高く美しく。
この星での転生が最後の自分にとって
地球への未練を吹き飛ばすには
十分過ぎるほどに鮮烈でした。
1本のバラを惜しみなく慈しむことで
愛とは何かを知ったこの星もまた
その終わりを迎えました。
けれどこの宇宙は
絶えず愛のエネルギーに満ちていて
「羽根を伸ばせばいいよ。」
友人の言葉を借りて
差し伸べられた神様の愛の手の中で
空から降る天使たちが
あの日、置き去りにしてきた氣持ちを
届けてくれました。
人はなぜ生きるのか、
何のために生きているのか。
木っ端微塵に飛び散ったピースを
そんなふうに一つひとつ繋ぎ合わせて
迎えた四十九日の法要。
双子の母の妹である叔母が
何度も「ありがとう」の言葉をくれて、
何処からか温かく注がれる
ぽかぽかした眼差しに見守られながら
ふたたびその形を取り戻したこの星に
生まれたインナーアース(空洞)。
そこにセントラルサンの昇る日が
来るかどうかはわかりません。
頑張って昇らせてもいいし、
昇らせなくてもいい。
自分が何者であるかより
愛の実践者であるかどうかの方が
よっぽど大切なことだから。
内なる世界と日常は
シームレスに続いて僕を何処へ
運んでいくのだろうか。
準備は完了。
地球人類に愛を込めて
さようならをする旅のはじまり。
宇多田ヒカル / 桜流し(Remix)