『Mystic Journey3 〜タイ王国編』

 

アユタヤ日本人町。

それは日本史の教科書の中で

触れたことがあるだけの世界でした。

 

古い日本家屋の立ち並ぶ町並みを想像して

訪れたアユタヤ日本人町跡でしたが、

今はいくつかの展示室がある公園になっていました。

 

 

アカデミックな友人たちですから、

畏まってはちみつ君の説明を聞こうとしたら、

 

「会長の名前が僕と同じです。」

 

と。( ̄▽ ̄;)ズコっ。

 

ズッコケそうになった僕の視線の片隅に

ふとこのような一角が映りました。

 

 

展示室へと向かう3人を他所に近付いてみると、

古い木の柱に卒塔婆と木札が立て掛けられています。

 

特別なにかを感じた訳ではありません。

ただ日本人町に住んでおられた方々に

想いを馳せて手を合わせました。

 

ところで展示室には

2つのシアタールームがありまして、

アユタヤの歴史と当時の日本人町の様子が

紹介されていました。

 

 

ナレーションはタイ語・英語・日本語から選択できて、

 

「英語にしてみんなで見ようよ!」

 

と僕が言ったそばから、

イットさんとアップさんが声を揃えて

 

「イープン(日本)!!」

 

と、係りの方にリクエストするのが可笑しくて、

楽しい社会科見学みたいだなぁと思いながら、

2つ目の映像を見ていた時のことです。

 

「っ!!!」 Σ(゜゜)

 

僕は大きな衝撃を受けました。

 

 

当時、アユタヤ日本人町は浪人や貿易商人、

そして抑圧を逃れた隠れキリシタン達

希望の新天地だったと言うのです。

 

それはきっと神棚の神様である

“天草四郎時貞”さまにとっても

いつか夢見た場所だったのかもしれません。

 

“天草四郎時貞”さまが抱いた

いつかの願いに想いが重なった時、

心の中にある一輪の華の蕾が白く輝き始めて

その花弁を大きく開げていきました。

 

 

展示室から外に出て見る日本人町の景色は

これまでと違って、とても愛おしく映りました。

 

川の向こう側には当時、

ポルトガル人町があったと言います。

 

今、“天草四郎時貞”さまと固く手を繋いで、

長崎、澳門、アユタヤと旅してきた自分。

自らの過去世も光に包まれていくような気がしました。

 

 

興味深く聞いてくださるイットさんとアップさんに

卒塔婆と木札の説明をしながら、

最後に4人で手を合わせて日本人町を後にしました。

 

 

さて、お参りの旅はつづきます。

 

日本人町の北側にあった中国人町、

その中心に今もある豪華絢爛な中華系のお寺、

それがワットパナンチャーです。

ガイドブックではあまり紹介されないお寺ですが、

ここがね〜、とても良かったんですよ!!

さすがはムーテールーなお二人が

自信を持ってオススメしてくださったお寺です。

 

 

本堂におられる黄金の大仏さまからは、

とても繊細で慈しみ深い愛が

ありありと感じられます。

それはまるで日本人町で開いた光の華

呼応するかのように、みるみる内に、

僕の心を穏やかな月の光で満たしていきました。

 

手を合わせても、手を合わせずとも、

ありがたくて訳もなく涙が込み上げてきました。

 

 

大仏のおられるお堂の両脇には、

ゆっくりと腰を下ろして

仏さまにお参りができる部屋がありまして、

そのひとつ、こちらはまるで宝石箱の中の世界に

迷い込んだようなとても煌びやかな空間です。

 

純粋にその美しさを眺めているだけでも

見飽きることのない空間ですが、

丁寧に三度お辞儀をした後、

手を合わせて仏さまに慎重に第八感を向けると、

月の住人の精神性がどれほど高く

繊細なものなのかが伝わってきます。

 

 

これもきっと吒枳尼眞天さまのお計らいでしょうね…。

この旅を通して、仏さまに相対する

自分の気持ちに少しずつ変化が生まれてきたのは

この頃からだったかもしれません。

 

これまで僕の中にあった現実の世界と

仏界とを隔てる境界線さえ薄らいでいく気がしました。

 

 

もうひと部屋、

こちらはタイ色の強い空間になっていました。

 

丁寧に三度お辞儀をした後、

手を合わせてお参りして振り返ると、

 

 

そこには瞑想中の仏陀を守る

大地の女神プラ・メートラニーの姿がありました。

 

実はこの一枚の壁画がこの後、

僕をある種の悟りへと導く鍵になっていきます。

また別のお話でご紹介したいと思っていますので、

覚えておいてくださいね。

 

 

恵比寿さんのお腹に触って福をいただいたり、

 

 

福々しい中華圏の仏さま方に手を合わせながら、

見えない世界の様々な神仏や存在たちから

このようなありがたい機会を

頂戴しているのだと改めて感じました。

 

神棚の神様である“天草四郎時貞”さまや

吒枳尼眞天さま、ムーテールーな友人たちと

出会うことが宿命だったとしたら、

このタイミングでアユタヤを訪れることもまた

初めから定められていたことなのかもしれません。

 

世界が困難に直面する今、

ムーテールーな自分が為すべきことのひとつ、

それは神仏の声に耳を傾けて行動することです。

 

光の華が満開に咲き乱れるこの地球で

東京五輪が開催されることを切に願う想いです。


Mariah Carey / Hero

 

ところで、さすがイットさんとアップさん!

アユタヤで人気のお洒落なカフェにも

連れて行ってくださいました。

 

 

オーガニックなスイーツはどれも美味しくて、

お土産もたくさん買って、

思いきり話にもが咲きました(笑)

 

 

わいわいと楽しいスイーツタイムのおかげで

参拝時間に間に合いそうにないけれど、

どうしても連れて行きたい!!と

アップさんが車を飛ばして向かったのが、

この日、最後にお参りしたお寺になります。

 

そのお話はまた次回、お伝えしたいと思います。

 

つづきます!