五十鈴川のような清流の中程に 

ほんの小さな段差の滝があって、

その湧き立つ白波の中から

裸のままの成人の男女が

また一人、また一人、と

浮かび上がっては流れて行きます。

 

…美しい。

 

僕はただ息を飲みながら、

その様子をずっと見つめている…。

 

この夢のお話には後日談があります。

 

この夢を改めて思い返すと、

なぜか訳もなく涙が溢れてくるのです。

 

湧き立つ白波の中から、一人、また一人…。

瞳を閉じて祈るように

胸の前で手を組んだ裸のままの成人が

浮かび上がっては清流を下っていきます。

 

まだ魂が宿る前の肉体は、

とても神聖でいて、

どこか無機質な官能さを帯びていて…。

僕はただその様子に見惚れています。

 

すると次の瞬間、

浮かび上がるひとつの肉体に、

僕は巡り逢えた歓びの衝動を覚えて、

それまで失っていた声を

再び取り戻すのです。

 

「…美しい。」

 

湧き立つ白波に浮かび上がる

真っ新な成人男性は、

紛れもなく僕自身のこの肉体でした。

 

そうです!

 

僕たちは皆、魂が決めた目的を果たすために、

幾つもの聖なる体を見送って、

自ら、この性、この体を選んで

産まれてきたのです。

 

その夢の記憶は、

まるで生まれ直しのように思えて、

止め処なく流れる涙の意味を知るのでした。

 

 

そして、幾日かが過ぎたある朝のこと。

また不思議な夢を見ました。

 

僕は自転車を走らせています。

道路脇の店の看板には『北海食堂』の文字。

ここはどこの街でしょうか?

 

いつしか辺りは暗くなって、

アスファルトの車道が伸びる丘の上で

何気なく空を見上げた僕は、

思わず言葉をなくして、

ペダルから足を下ろしました。

 

漆黒の夜空を白く染める天の川。

蛍の光ようにゆっくりと

明滅を繰り返して輝く無数の星たち。

ゴウゴウと音を立てて迫り来る赤い星団。

それはまさに息を飲む美しさでした。

 

その時、僕の脳裏に

ある宇宙の法則の一つが思い浮かびます。

 

それは『不可侵の法則』。

いかに高度に進化した文明も

他の惑星に住む人々の

自由意志を侵してはならない。

故にいかなる干渉もしてはならない。

 

それでも夜空を埋め尽くす無数の光たちは、

今にも手を差し伸べんばかりに瞬いて、

僕に命の存在を示すのです。

 

やがて星たちに共鳴する僕の想いは、

はち切れんばかりに溢れて、

その宇宙の法則の鎖を解き放って、

高らかにこう宣言するのでした。

 

「自由意志の名の下に、

 僕はこれから、あなた方と

 積極的に関わっていきたいのです!!」

 

それはまるで宇宙と契約を交わすような夢で。

新しい年が動き出したことを

不思議と実感するのでした。

 

松任谷由実 / Babies are popstars

 

昨年末に初めてコンサートに行って以来、

僕はユーミンの音楽という星団の中で、

幾つもの魂の記憶や輝く未来を

予感する希望の光と出逢いながら、

自分なりに精一杯、羽ばたいています。

 

この素晴らしい星団を抜けた先に

どんな宇宙が広がっているのでしょうか。

 

さあ!ここからは、

パワー全開でいきますよ〜! (。+・`д・。)