真夜中、まどろむ意識の中で
薄っすらと開いた僕の目に映るのは
粉雪のように舞い降りる無数の白い光。
これは夢か幻か?
それともただの埃でしょうか…。
不思議に思いながら
しばらく見入っていたのですが、
その白い光はずっと僕に降り注いで来ます。
僕の心に静かな好奇心が芽生えて、
その光の粉雪にそっと手を伸ばしてみると、
手に触れた途端、
ドライアイスのスモークのように
一瞬、漂っては消えていくのです。
手のひらをかざしてみると、
確かにその部分だけ光の雪を受け止めて、
その手をそっと握ると、
またフワっと漂って消えゆくのです。
そんなことを繰り返しているうち、
その白い光の粉雪は段々と降り止んでいって、
気付くと、ただ真っ暗闇の中に
一人、完全に目が覚めた自分がいました。
秋以降、そんなことが三度ほどあって、
ずっとブログで書きたいと思っていました。
皆さんの中にも同じようなことを
感じたことのある方はいらっしゃるでしょうか?
一昨日は、こんな夢を見ました。
僕は誰かに後ろから抱き締められながら、
雲の下の世界を見ています。
五十鈴川のような清流の中程に
ほんの小さな段差の滝があって、
その湧き立つ白波の中から
裸のままの成人の男女が
また一人、また一人、と
浮かび上がっては流れて行きます。
…美しい。
僕はただ息を飲みながら、
その様子をずっと見つめているのです。
ふと僕の背中をそっと抱き締める
その存在が気になって、振り返った瞬間、
視線の先に朝を告げる目覚まし時計がありました。
今朝は、夢から覚めた後、
『司(つかさ)』という言葉だけが残りました。
見事なダブルミーニングがあったのですが、
なんだったのか…
今はもう思い出す術もありません。
松任谷由実 / 人魚姫の夢
新しい年が明けて、
神聖な空気に満ちたこの世界で見る夢は、
なにかとても大切なものと
繋がっているように思えます。
粉雪のように細かく降り注ぐ
あの白い光に触れた時のように。
朧げな夢が残す感傷は、
現実のこの世をただ徒らに
より一層鮮明にしてゆきます。
僕たちはどんな未来に還っていくのでしょうね…。