枝豆(未成熟な大豆)またはそら豆をすり潰して作る緑色のペースト。
甘味のずんだ餅、あるいは、塩味の和え物として利用するのが伝統的である。
ずんだの元となる青ばた豆は夏に収穫されるため、ずんだは季節料理。
特にずんだ餅はお盆のお供えとして認識されている面もある。
その鮮やかな緑色は、ずんだを食する地域では風物詩でもある。
例えば、仙台においてずんだ餅を販売する店は仙台七夕あたりからお盆までが繁忙期であり、年間のずんだ餅販売数の約半分をこの時期に売り上げる店もある。
近年、様々なずんだ料理や新製品の開発が進み、甘味のものはずんだスイーツと括られるようになってきた。
小豆餡や抹茶粉末と同様に、和菓子に限らず洋菓子にもずんだを用いる試みが行われており、ずんだスイーツと呼ばれるジャンルが形成されてきている。
さらに、塩味のスナック菓子や料理にも使われ、ひとつの料理のジャンルと化して来ている。
塩味のずんだ料理の開発も進んでいる。
仙台市では、ずんだ餡に黒豆と竹炭を加え、もちにも黒米を加えて作られた黒色のずんだ餅が開発され、「ずんだは緑色」との既成概念を崩す試みがなされている。
これは、ずんだ独特の青臭さを苦手とする人にも、ずんだを食してもらうための試みでもある。
現在は、冷凍技術の発達から、冷凍食品の枝豆を用いて年中家庭や食品工場でずんだを作ることが出来るようになっている。
また、業務用に通年入手可能なずんだ餡や枝豆ペーストが既に開発されていたが、2008年(平成20年)になり、お湯を注ぐとずんだ餡に戻る粉末が山形県で開発され、さらに、真空条件下で枝豆のペーストやジャムを生産する技術が宮城県で開発されるなど、これら画期的な技術開発によりずんだ業界に変革がもたらされると期待されている。