
先日、伊豆の踊り子のルートを辿ってきました。
雨の中、三浦友和よろしく天城峠をのぼり、旧天城トンネルを
走り、浄蓮の滝を目の前で拝んでくるというルート。
その後、下田へ移動してペリーロードと呼ばれる小径を歩いて
来ました。
ここは蔵を再生した建物だったり、大谷石をふんだんに使用
した雰囲気のある建物があったりして、とても雰囲気のある
街区なのですが、その中でもひときわ目立っていたのが、
「なまこ壁」と呼ばれる日本の伝統様式の壁を備えた建物。
なまこ壁とは、平瓦を並べて、そのつなぎ目の部分に漆喰を
配した壁の種類のことです。
防火性の高い素材を使いたいと考えた当時の人々は、漆喰を
使うことを試みたのですが、防水性に劣る漆喰のみでは不安が
残る。
そこで、防火性・防水性を兼ね備えた、イイトコ取りでこの
ようなメッシュ式の壁が出来上がった訳です。
地域には、「その地域らしい建物」というスタイルがあります。
ここ下田・松崎エリアには、このようななまこ壁の建物が多く
残っております。
地域性の強い建物は、住み継いでいったり、使い継いでいった
りしながら、文化的文脈や想いを継承していくことが、必要な
んだと思います。