
私が自邸のリノベーションをしたのは、
今から遡ること6年前。
その時は、リノベーションが流行り出して
いたものの、自分で手を入れるという事は、
今よりもまだまだマイノリティの時代でした。
残念ながら私は、経済的都合によりDIYを選んだ
のですが(笑)、今考えても無謀な事をしたな、
と笑ってしまいます。
壁の塗装は勿論のこと、漆喰も、かくはん機を
持ち込んでかくはんする所から自分達で行う荒技。
建具塗装(シーラー込み)、床塗装、壁にブリックを
張るまでも、現場で考えながら行いました。
電気関係は、10年来の知り合いに来てもらったのですが、
彼が現場に来るなり漆喰を手伝ってもらったり、という
訪れる誰もが家創りに参加してくれた、そんな状態でした。
もちろん、楽しみながら創った(それなりに大変ではありましたが…)
家ですので、住んでいて気持ちが良いことは勿論ですが、
考える、とか創るとか、そういったプロセスがとても楽しく、
今思い出しても感動的な訳です。
これはDIYに限らず、家を創る(リノベーションする)時に
誰もが通る道であり、この時の濃度で、満足感がかわってきます。
必ずしもDIYをする必要はないと思いますが、家創りの
プロセスではどうかみなさん、深く考え、予算と格闘し、
本質を見極め、本当に要るものを精査する。
そしてその全てのプロセスを、めいっぱい楽しんでいただきたいと
思います。
空間ディレクター
和泉