みぽりん VS メフィラス星人。
容赦ないメフィラスのヤクザキックがみぽりんを襲う!
今日も寒かった。夕方からは冷気が窓の隙間から入り込んできた。明日は本当に暑くなるのか。
3連休が終わってしまってションボリ。はあ、やる気ねーわ。つれーわ。
『宮本武蔵』、読み終わった。感動するかと思ったけど、それほどでもなかった。前に何度か読んでるせいかもしれないが、ほとんど忘れていたから、それは関係ないように思われる。全体になんか構成がおかしいと思うね。今日、読んだとこだけでも廻船問屋の娘・お鶴が武蔵に恋慕するのとか、なんであんなのあそこで入れたし。必要ないだろ。所々、変なとこがあるね。流れをぶったぎってまでその変な話、必要? みたいな。ラストではあったけど、いつもの部分と変わりないような感じで終わってしまった。でも最後のと前の章は描写がすごく良くて、さすがプロだ。プロといっても昨今のヘッポコ似非作家では書けないレベル。緊迫感が凄かった。『宮本武蔵』は吉岡一門との戦いのあたりが面白かった。三十三間堂の雪が降る中の決闘も描写が良かったな。お通さんが病弱キャラになっちゃって、最後まで報われない感じがしてそこは読み終わっても気掛かり。
「日出づる頃」。試合当日になったが武蔵はどこ探しても見つからない。彼を推挙した長岡佐渡、もしや逃げちゃったのでは?とか思い始めて、切腹の準備を始める。そこで伊織が廻船問屋の太郎左衛門のうちに居るんじゃないかと一言。あっ、そこだと皆も気付いて行ってみたら武蔵はまだ寝てた。試合場所の船島へは自分で舟とか手配して行くから、佐渡の方では何もしなくていいからと手紙も書いて遣いに渡した。手紙を読んだ佐渡、疑ったりして恥ずかしくなり反省。佐渡の屋敷前に又八夫婦。武蔵には会えなかったけど応援?に来たらしい。
「彼の人・この人」。小次郎、屋敷に二、三百人も客がいる中、舟に乗り試合場の船島へ。一方、武蔵はまだ部屋にいて太郎左衛門に頼まれた絵を描くのに夢中。廻船問屋の主人である太郎左衛門の方がおろおろして部屋にいってみたりするが、絵を描くのを楽しんでいる様子。主人に今日の潮の満ち引きを聴く武蔵。武蔵はね、決闘場所が島だから敵の舟が多数張り込んでてもし小次郎が負けたらそいつらが囲んでくることまで見越してると思う。だから潮の満ち引きで逃げる時に有利なよう時間を合わせてる。つまり負けるつもりはないってこと。遅れれば小次郎はイライラするだろうし一石二鳥の作戦。武蔵は画が描けたので、出発。舟に乗り込もうとしたら、権之助とお杉婆が。お杉婆、今までの仕打ちを詫びて許してくれるよう、頼む。そして奥にお通さんが。病気で弱ってしまったお通を見て武蔵、「痩せたなあ」。人目も忘れて短い会話。お通が「妻と呼んでください」とか「それはわかってるけど口にだしちゃ味気ない」とか言ってる。でも最後には「武士の女房は出陣にめめしくするもんじゃない、夫の船出ならなおさらだ」とかキメる。お通、手をついていってらっしゃいませ、後から現れた城太郎もお杉婆も権之助も並んで坐ってお見送り。
「魚歌水心」。武蔵、佐助の漕ぐ舟に乗り船島へ。櫂を削り木剣を作る。懐紙で「こより襷」を作ったり。武蔵、木剣で小次郎の頭蓋骨を砂利のように粉砕し倒す。鼻に手をあてて息があるのを確かめ、まだなんとか助かるかもしれないと思い礼をして舟に飛び乗って終わり。波騒は世の常、雑魚は歌い雑魚は踊る、とか書いてあるけど、これも要らなかったんじゃないかな。最後にこんなこと書いてあるもんだから全体が安くなったような印象。
武蔵は何をしだすかわからない危なっかしさがあるな。自分を高めるためなら何でもやりそうな。でも人を殺す剣の道でそれをやるのがまず誤りなのに気付かないのは何故なのか。始まりは剣になるのは仕方のないことかと思う、武蔵の場合。剣の才能があったのだから。ある程度伸び始めたら剣でなくとも道の追求は出来ることに気付かなくてはおかしい。又八みたいに俗世であがいて道を究めていくのが正しいんじゃないか? スタートは得意な分野で始めるのが有利ともいえないことにも気付け、っつーか作中の武蔵くらいになってればわからなきゃおかしいと思う。この小説がいまひとつ、おおざっぱにわけると絵空事としか捉えられない理由のひとつに、まずそこがある。
眠いので寝ます。