富岡八幡宮ブログより ”おくりびと2” | ⋆

◆富岡八幡宮-富岡長子氏ブログより

 

”おくりびと2”

 

 

私の一番好きな邦画は本木雅弘さん主演の「おくりびと」です。

 

死者に対する佇まいが大変美しい描写で画かれています。

 

ご覧になった方はいらっしゃいますか?

 

 

生きとし生けるもの……には必ず死が訪れます。

 

その為に、どう生きて、どう滅ぶは誰が決めるのでしょうか?

 

…でも、少なくとも、魂を持つとされているものに対する畏敬の念を無くしたら、それは必ずあなたの魂を汚してしまうのです。

 

富岡八幡宮では神葬祭も行っていますが、神職の死者に対する気持ちは本当に清らかで、純粋に故人と向き合っています。

 

お一人お一人の為に、その方の人生を全て祝詞に書き、安らかな旅立ちのお手伝いをするのです。

 

あまり知られてはいませんが、東北大震災の時の死者の方々の数は、とても地元だけでは供養出来ず、東京都が沢山の方々を受け入れて、「宗教」の枠を超えて、葬儀が行われました。

 

富岡八幡宮の神職もご葬儀に奉仕しました。

 

その葬儀にご奉仕した神職に、「辛くなかった…大丈夫…」と聞いた時に、その神職は「ご奉仕させて頂いて良かったです。」と答えたのです。

 

死者に対する心の寄せ方を感じました。

 

死者に対する佇まいは、その人間の魂の在り方そのものだと、私は思っています。

 

中央左上にポツンと見えるものは、彼女の魂なのかもしれません。

 

私も真摯に向き合い、受け止めたいと思います。