私小説を書くと、自分自身を俯瞰で見るので心の浄化につながるという話です。

恩師とのことや、文章力がついた経緯についても併せて書きます。

 

 

自慢話と取られるでしょうが、アラフォー学生時代、国文学の研究者で文章表現を担当されていた恩師が僕のレポートを見て、文章を書く素質があるとおっしゃって、まるで他の学生に自慢するかのように、みんなの前で公然とほめてくださりました。

公私共に申し訳ない程、本当にお世話になりました。レポートの添削を手伝ってほしいと頼まれてしていたのですが、それもあって講義が終わった後、夕食をよくごちそうになりました。

 

その先生に大学院進学を強く勧められました。

「あなたの文章力や内容は大学生レベルじゃなく、大学院生か、それ以上のレベルよ。だからここまで目を掛けているんです」と言われ、

「大学院に行きなさい。最低でもマスター(修士課程)を取って、ドクター(後期博士課程)も取りなさい」と言われ、進学するのにいい京都の大学を教えて頂き、そこに見学まで連れて行ってくださいました。

その後も、「行きなさいよ」と言われましたが、結局、諸事情で行かずじまいでした。

あれだけお世話になったのに、期待に沿えなかったのが今も心苦しいです。

 

幼少期から字を書くのが好きでした。

2歳からアルファベットの読み書きをしていた(らしい)のですが、3~4歳の時に鉛筆で書いていたのは覚えています。

NHKの「セサミストリート」を見て覚えたんですが、2歳の時に父の会社の人から、特技がある素人が紹介される「特ダネ登場」という番組に応募しろと言われたそうです。

 

小学生の時は漫画家にファンレターを送ったり、詩を書いたりしていました。

途中ブランクはありますが、中学時代から20代半ばまでは、色んな人と文通しました。1990年代後半にメールが普及し始めるまでです。

文通相手(ペンパル)募集の欄で男性が男性を希望しているのがなかったので全員女性です。

文通相手にじゃないですが、文章力を伸ばす一番の方法は、ラブレターを書くことだと思います。気持ちを伝えようと、真剣に考えて必死に書きますからね。

現実的じゃないですが、夫婦で出来たら素敵ですね。

 

僕にとって、文章を書くことが唯一、得意と思えることです。でも、ほかに取り得はないし、人として客観的にトータルで見たらあんまり・・・です。

 

 

そんな訳で、私小説を書いてみようと思ったのは、書くのが好きだからです。

ですが、文章力を気にせず、一度書いてみてはどうかと思います。私小説は全部事実じゃないので制約がなく、自叙伝より書きやすいと思います。

 

私小説を書く最大のメリットは、自分自身を俯瞰(ふかん)で観ることで客観的にとらえた自分を見つめて、論理的思考をするところです。

 

書き方として、まず、論理的思考によって客観的に見た自分の心理や行動を書きます。

次に、当時の気分に浸って感情を大いに味わって、その感情の部分も文章として加えます。僕は、エピソードのイメージソング的な曲を聴きながら書きます。ブログに貼り付けているのがそうです。

小説は、論理的思考による文章と、感情の発露としての文章の両方必要だと思います。

個人的なやり方なので正解かどうか分かりませんが・・・。

 

俯瞰で観ることによって、今ほど良くなかった点、逆に今より良かった点が見えるので、自分への戒めにもなれば、自信を取り戻すきっかけにもなるかもしれません。

ただし、当時の自分を責める必要はありません。それはそれって感じです。

 

こういうのを心理学で「メタ認知」といいます。自分の思考や行動を客観的に見て把握する能力です。

そして、メタ認知のためには、自分の気持ちを言語化する必要があります。これは習慣化しないといけません。

要するに、それを意識して書くということは、言葉にしてインプット(把握)とアウトプット(表現)をするということです。

 

そういう意味で、私小説を書くことや、メタ認知を意識してブログを書くことは非常に良いと思います。

 

それによって、客観的に過去の感情や行動を振り返って、それを文章にしていく過程が、心の浄化につながります。

 

 

「俯瞰視点と論理的思考の重要性」「経験や知恵をインプットして、それをぶちまけアウトプットする。」というのをあるブロガーさんに教わって、それが今の考え方の基本になっています。それまで分かっていなかったのが、根気強い丁寧な説明で少しずつ理解できるようになりました。

 

 

文章が下手でもいいので、試し書きをしてみてはいかがでしょうか?

書いたものは別に人に見せなくてもいいです。他人の為じゃないので・・・。

悩みの解決方法で心理学やスピリチュアルのメソッドを取り入れるというのもありますが、一人でできるお手軽な方法として、私小説を書くのも有効だと考えます。

 

 

Special thanks to seira

 

2019年6月30日(1959字)

 

 

 

 

 

 

「メタ認知」

(学術的に知りたい人向け)

https://www.youtube.com/watch?v=cdqKzjKHfgI