パーキンソン病や潰瘍性大腸炎などの医療費助成を受けられる難病指定患者の数が大分県内で大幅に増えている。

助成対象となっている56の特定疾患調査で、患者は2006年からの7年間で約2500人増え、約8700人となった。

一方、現制度では特定疾患以外の難病患者は医療費の補助を受けられない。

県の担当者は「公平性が保たれていないが、どうしようもない」と対応に苦慮している。

 

難病患者が増えているのはなぜなのか。

 

大分県内の難病医療拠点病院、西別府病院神経内科の後藤勝政部長は「医療技術の進歩で生存率が上がったことが背景にある」とみる。

厚生労働省の担当者は「食の欧米化などが原因と思われる胃腸疾患もあるが、高齢化に伴う自然増では」と説明する。

 

県健康対策課は「高齢化が進み、それに伴って発症しやすい病気の患者が増えたことが一因」とするが、年齢と関係ない病気も含めて全体的に増えており、「はっきりした理由は分からない」という。

 

患者の増加に伴い、医療費も上がっている。基本的に国と県が折半するはずが、国の予算が十分に付かず「県が多く出している状況が10年以上続いている」(同課)という。

必要経費だけに、国に何度も予算増を要望してきた。「制度改正で、少しでも充実させてほしい」と訴えている。

 

56疾患以外の難病指定患者については、調査が行われていないため患者数は不明。

県は全ての患者に応対する相談・支援センターを設けるなど支援策を講じているが、困窮する患者もいる。

担当者は「できる限りの支援をしたいが、制度改正に期待するしかない」と厳しい表情を浮かべた。

 

◆国は税と社会保障の一体改革で新たな難病対策を検討しており、医療の質の向上や助成の公平性確保、患者のサポート充実などを目指している。

2015年1月に施行予定の法案では、助成対象疾患を現在の56からおよそ300まで増やす方針だが、一部の重症患者の負担増も盛り込まれている。

難病患者団体関係者は「困窮する患者が出ないよう、個々のケースに柔軟に対応できる制度に」と訴えている。

 

『大分合同新聞』 2013年11月25日付

 

<引用は以上>

 

下のグラフを見ると、難病患者数は右肩上がりで増加していますが、高齢化率の上昇が主な原因なのか、疑問に感じます。「特定疾患認定患者」、いわゆる「難病患者」の増加について、厚労省の担当者は「高齢化による自然増では」と説明しています。

 

確かに、難病の中には、パーキンソン病のように、年を取れば取るほど発病率が上がるものもあります。しかし、潰瘍性大腸炎は20~30代の発病率が最も高く、年を取るにつれて増加するものではありません。高齢化が進み、20~30代の人口が減ると、むしろ減少するはずの疾患です。

ですので、「特定疾患」(難病)の患者の増加は、高齢化率の上昇だけでは説明がつきません。

 

他にも原因があるはずです。例えば、「食」の問題、環境問題など、近年、顕著に悪化しているものがあるかどうか、調査する必要があります。

 

個人的には、遺伝子組み換え食品の増加が関係していると考えます。現に、「遺伝子組み換え不分別」と表示された食品が増えています。

遺伝子組み換えとそうでないものがごちゃ混ぜになっているので、どれだけ遺伝子組み換えのものを摂取しているかわかりません。

(大豆やコーンを使用しているドレッシングなどの表示を見てください)

 

現在、認定されている難病で56種類、認定されていないものを含めると、何百とあります。

「特定疾患」(難病)に指定されるのは、一般的な疾患と比べて、患者が多いものではなく、原因不明で治療法を確立するための研究対象となるものです。

一般的な胃潰瘍と潰瘍性大腸炎との違いはそこです。

 

 

【大分県内の特に増えた難病と特定疾患認定患者総数】


よしあきのブログ-特定疾患患者数の推移

 

 

【世界の遺伝子組み換え作物栽培面積 1996~2010年】
よしあきのブログ-世界の遺伝子組み換え作物栽培面積