北海道内の自治体で働く非正規雇用の公務員のうち、平均年収200万円未満で働く「官製ワーキングプア(働く貧困層)」が6割以上を占めていることが、連合北海道と川村雅則・北海学園大准教授が初めて実施した共同調査で分かった。

道内地方公務員のうち非正規は3割、約2万人とされる。調査は5月から2カ月間実施。

1万人に調査票を配布し3325人から回答を得た。回答者の8割を女性が占めた。

昨年の収入(勤続1年以上)は150万~200万円未満が27%と最多で、100万~150万円未満(22%),200万~250万円未満(20%),100万円未満(14%)と続いた。

非正規雇用に多い60歳未満の女性の職種別(勤続1年以上)では、学校用務の93%、学校給食の86%、保育士の83%が年収200万円未満だった。

学校職員が多いのは、夏休みや冬休み中に一度解雇され、次学期が始まる際に再雇用される例が多いためという。

また、生活のための主な収入について、50%が自分の収入と回答。

配偶者の収入が37%、親の収入が7%で、川村准教授は、「従来の『補助的な稼ぎ』というイメージと実態がかけ離れていることが分かった」と言う。

「生活が大変苦しい」「やや苦しい」という回答も66%に上り、30代の男性介護士は「介護士の平均給与にも満たず将来の見通しがたたない」と訴えた。

川村准教授は、「財政悪化を背景に劣悪な環境で働かせる官製ワーキングプアが横行している」と指摘している。

 

『北海道新聞』 2009年8月12日付

 

 

高校の非常勤講師の待遇も大変厳しいです。

共済保険に加入させてもらえず、自主的に国民健康保険に加入しなければなりません。

同じ時間、授業をしても正教員の3分の1以下の給与計算になります。

収入が厳しい上に保障はまったくありません。

学校の先生に理不尽な文句を言うモンスターペアレントがいますが、

先生の中には、生活がままならない人もいることを頭の隅に置いてほしいです。

生活保護水準以下の収入でも、生徒のために熱心に働いているんです。