ノンフィクション作家の門野晴子さん(71歳・練馬区)が、米国バークレー市に住む2人の自閉症の孫の成長に寄り添い、教育や療育の現場で支える人々の取り組みを希望豊かに描いた著書が映画化される。

自閉症児を持つ親が悲嘆することのないよう早期発見、療育の支援や理解が進んだ国から、日本の福祉と教育のあり方を問う。今秋公開の予定だ。

原作は、2005年刊行の「星の国から孫ふたり バークレーで育つ『自閉症』児」と、今月刊行された「ギフティッド・チャイルド~『自閉症』児からの贈りもの~」

門野さんの孫、エリック君(10)とジェニファーちゃん(6)のめざましい成長を記している。

孫たちが暮らす現地では、「166人に1人がオーティズム(自閉症)です。20分に1人が認定されています」という啓発コマーシャルが流れ、発達障害児の早期発見・早期療育システムが確立。

カウンセラーや作業療法士ら専門家が無料で訪問療育に来てくれるという。

 

 一方、日本では、05年に発達障害者支援法が施行され、自閉症など脳機能障害を取り巻く支援体制が整い始めたものの、まだ「うちの子も自閉症」と容易には明かしにくいのが現状だ。

今回の映画は、親を介護する日常を描いた映画「老親ろうしん」を監督した車いすの槙坪夛鶴子(たづこ)監督(68)がメガホンを取る。

星の国から来たような不思議な孫とのコミュニケーションに奮闘する主演「バアバ」役は、雑誌で門野さんと対談したことがあり、槙坪監督の「母のいる場所」に出演した女優の馬渕晴子さんに決まった。

門野さんは「自分の考えを表明できない子の人権を長く無視してきたことに気づいた。孫のお陰で人間観が広がった」

カウンセラーや作業療法士、ソーシャルワーカー(社会福祉士)といった専門家が公的に養成され、学校と連携して活動するなど、自閉症児らが安心して成長できる社会の実現を行政などに働きかけていきたいという。

 

『読売新聞』 2009年3月4日付

 

 僕は来年の1月に社会福祉士国家試験を受けます。

社会福祉士は相談援助職ですが、その業務は幅広く、各施設・機関と連携し、当事者だけでなく、家族への支援も行いながら、問題の解決にあたります。

心理学・医学・社会学・社会保障・人権擁護関連・高齢者支援と介護保険・障害者支援と障害者自立支援法・子ども福祉など、受験科目は十数科目に及びます。

社会福祉士国家試験に合格して、福祉的な視点をもった教員になりたいです。

個人的に、社会福祉の専門知識は教育現場で必要だと思っています。