ダウン症自閉症などを抱えながらも、音楽や舞台を通じて活動する神戸市の2つのグループの成長の軌跡を追ったドキュメンタリー映画「あぶあぶあの奇跡」(2時間)が完成しました。

 

 

12年にわたる丹念な取材で、300時間以上に及ぶ映像から、「観客をひきつける魅力は何か」を探った。

製作関係者は、「家族や友人と培ってきた豊かな人間関係がよくわかり、現代社会で失いつつある何かを教えてくれる」としている。

 

神戸市の養護学校の生徒や卒業生らで1982年につくった音楽グループ「楽団あぶあぶあ」(10人)と、92年に結成された「ミュージカルチームLOVE」(21人)。

欧米を含め、これまで約200回の公演を重ねた。
年1曲のペースでオリジナル曲を発表し、中には小中学校の教科書にも採用された。
 

映画製作のきっかけは、12年前。

ドキュメンタリー番組作りに携わった監督の船津一さん(54)が、「観客の心を揺さぶるグループの魅力は何か」と思い、カメラを回し続けた。
悩みやお互いの言葉を交わすうちに曲ができていく過程や、
舞台で懸命に表現する様子の他、メンバーの死と直面して結束を深める姿などを、ナレーションを入れずに出演者の声だけで伝えた。

船津監督は「彼らは自分たちの幸せと人の幸せを重ね合わせることができる。
誠実な生き方や演奏で伝えようとする思いを、映像から感じてほしい」と話している。
 
完成記念上映会は1256日に神戸市東灘区の区民センターうはらホールや
東京などで開催。

前売り券は、大学生以上1000円(当日1300円)、中高生500円。
問い合わせは製作配給会社のアズマックス(0334086360)。

 

▼紹介動画がコチラからご覧になれます
http://jp.youtube.com/watch?v=1zFps2pgfhI