【大学通信課程のレポート】

 


 もしも私が精神障害と診断されたら、どのような思いにとらわれるか、考えてまとめる。


 身体的疾患と精神的疾患とでは、周囲の見方に大きな違いがあるのではないだろうか。身体的疾患はたいてい、精神的には健康であるため、周囲の人にとっては通常の会話が成立すると認知されている場合がほとんどだと言える。すなわち、全人的な意味においての身体的疾患の場合は、周囲から同等と見られると考えられる。


 しかし、精神的疾患の場合は、周囲から奇異な目で見られることが多く、敬遠されがちで、「疾患」という意味において、身体的疾患も精神的疾患も同じであるはずだが、精神的疾患を患う者の対人関係においては、「偏見」があることは否めない。


 私が精神障害と診断されたら、全人格を否定されたような思いにとらわれ、ひどく落胆し、自分の考え方にも自信がもてなくなり、激しい自己嫌悪に陥るであろう。また、自分が精神障害者であることを周囲に知らせることに強い抵抗感が生じ、一人で思い悩むことになるであろう。


 身体障害者より、精神障害者に対する差別的意識の方が強いと私は考える。世俗的な表現をすると、身体障害者は「体が悪い」、精神障害者は「頭がおかしい」というのが、世間一般の共通認識といえるのではないだろうか。


 次に、将来に対する不安がある。就労面では、身体・知的・精神の3障害の中で、精神障害者の被雇用率が最も低い。つまり、自立生活を続けることが容易ではなく、今後の人生に希望を見出すことが極めて困難となるであろう。


 私は今39歳になるが、将来に希望をもって学業に励んでいる。しかし、精神障害と診断されることで、現在自分が描いている希望や目標が、かき消されることになれば、生きることにさえ否定的になり、残りの人生を諦めてしまうかもしれない。