監督:コ・パウ

 

 国軍による圧政が続くミャンマーで、指名手配された映画監督がジャングルで潜伏生活を送りながら闘い続ける姿を自ら記録したドキュメンタリー。2021年2月1日の軍事クーデター以降、自由と平穏な暮らしは崩れ去った。軍はアウンサンスーチー国家顧問ら民主派政権の幹部を拘束し、非常事態を宣言して全権を掌握。コ・パウ監督らは抗議デモを先導したために指名手配されるが、民主派勢力の支配地域に逃亡し、ジャングルで潜伏生活を送りながら映画を撮り続けている。

 

 軍事クーデターで政府から指名手配された映画監督が、潜伏生活をカメラに収めた。見つからないように息をひそめて暮らすのは神経が疲れるだろうし、家族と離れ離れは寂しいだろう。それでも、捕まったら言論の自由が失われるーーそんな思いで逃げ続けているのだろう。潜伏先には同じような志の人たちが集まり、軍事訓練さながらに身体を鍛えて、政府軍と闘う準備をしている。こういうのは長引けば長引くほど、お金も気力も減っていく。早く行動に移して、民主主義を取り戻せるといいけど…。彼らの生活費はどうやっているんだろう。海外からの援助はあるのかな。
☆☆☆(T)