監督:ヨルゴス・ランティモス

出演:エマ・ストーン マーク・ラファロ

 

 スコットランドの作家アラスター・グレイの同名ゴシック小説を映画化。不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、天才外科医によって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンと大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく。ベネチア国際映画祭コンペティション部門で最高賞の金獅子賞を受賞したほか、アカデミー賞ではストーンの主演女優賞など4部門を受賞した。

 

 不思議な世界観だったけれど、面白かった。体は大人だけど、能はまだ赤ちゃんで蘇生したベラは、偏見や既成概念が全くない状態で、様々なことを吸収し成長していく。壮大でドラマチックなお話だった。時代ははっきり示されないけど、20世紀初めごろかな。人種差別や女性軽視などが横行していた時代に、それを利用しようとしたり、実際に利用したりした男たちを手玉にとって、最後は爽快だった。

☆☆☆☆(T)