監督:熊澤尚人

出演:上野樹里 林遣都

 

 小説現代長編新人賞を受賞したパリュスあや子の「隣人X」を映画化。紛争によって別の星から難民として地球にやってきた「X」と呼ばれる生命体が世界中に溢れる中、日本は受け入れを決める。Xは地球人にそっくりな姿で日常に紛れ込み、人々はXを見つけ出そうと躍起になり、社会に不安や動揺が広がっていく。週刊誌記者の笹憲太郎はX疑惑のある柏木良子の追跡を開始。自身の正体を隠しながら良子に接近し、二人は距離を縮めていくが、やがて互いに恋心を抱くようになる。

 

 スクープのために近づいたのに相手を好きになってしまう。よくあるパターン。昔からこの手の映画やドラマは多い。スパイが敵と恋仲になって、ジレンマに陥るーーみたいな感じ。でも、笹のやり方はひどい。おかげで良子の家族、良子本人もマスコミに追われて平穏な日常生活を送れなくなる。笹はそうなることを分かっていながら、だもんね。途中、笹本人がXだったとか、紆余曲折あったけど、恋愛映画だから最後はそうなるよね。私ならこんな人は二度と信用できないと思うけど、惚れちゃった弱みなのかな。誰がXなのか、という視点でみると結構面白かったけど、設定自体が現実離れしていてリアル感がなかった。ちなみに、良子父も良子もやっぱりXだったんだよね。
☆☆☆(T)