監督:オリバー・ストーン

ナレーション:ウーピー・ゴールドバーグ ドナルド・サザーランド

 

 「JFK」でケネディ大統領暗殺事件に独自の視点で迫ったストーン監督が、新たに解禁された機密文書から事件の真相をひも解いたドキュメンタリー。事件は1963年11月22日に起こった。容疑者として拘束された元海兵隊員オズワルドが移送中に射殺され、真相は闇に。1992年には新たな法案が可決して膨大な文書が機密解除され、事件の再調査が活気を帯びるが、真実はわからないまま。本作では、新たに解禁された数百万ページにおよぶ文書の中から重要な発見をあぶり出して再検証し、事件の目撃者をはじめとする関係者へのインタビューから浮上した“新たな証拠”を深く掘り下げる。

 事件を検証したウォーレン委員会の報告書は、作成された当時、衝撃が強すぎるとの理由で2039年まで75年間封印されることになったが、前倒しされて今はそのほとんどが公開されているらしい。多くの研究者たちがその資料を元に真相を探ったり調べたりしている。

 

 この映画では、新たな新事実が出ているんだろうか?その辺がよく分からなかった。陰謀があったらしいというのは、素人の私でもわかるし、証言を覆したり、弾丸の軌道など常識では考えられない結論になっているけれど、それは前から言われていたことだよね。75年後に公開しないと衝撃が強いとまで言われたけれど、それほどの資料だったのかどうかもよくわからない。CIAのダレス長官が暗躍していた疑惑があるけど、決定的な事は分からないまま。20世紀最大のミステリーだよね。

 

 この事件を知れば知るほど、当時のアメリカで軍隊や軍需産業、あるいは冷戦構造、戦争を望む勢力が大きくて力を持っていて、こんな風になっちゃったのかなぁという感じはする。本来ケネディを支えるはずだった副大統領のジョンソンも大統領になったら、ベトナム戦争にどんどん突っ走っていったのもちょっと謎だなー。

☆☆☆(T)