許された子どもたち | 3代目大村屋

3代目大村屋

映画・ダンス・旅行を中心に、日々感じた事を…

監督:内藤瑛亮

出演:上村侑 黒岩よし 名倉雪乃

 

 実際に起きた複数の少年事件をモチーフに、人を殺したのに、少年審判で不処分となった少年たちを描いた作品。不良グループのリーダー中学1年の市川絆星は、同級生をいじめ、ついには彼を殺してしまう。少年審判は無罪に相当する「不処分」の決定を下し、絆星は自由を得るが、世間からは激しいバッシングを受ける。そんな中、被害者家族は絆星ら不良グループの罪を問う民事訴訟を起こす。

 

 この監督の少年少女の描き方、めっちゃ怖いんですけど…。調べたら、あの衝撃作「ミスミソウ」の監督だった。なるほど納得!あれもかなり怖い少年少女だらけだったもんね。自分の子どもがこんな子に育っちゃったら怖いよ~。まともなのは桃子ちゃんっていういじめられっ子だけだった。でも絆星はなぜか母親には素直でいい子なんだよね。

 

 そもそもの悲劇の始まりは少年審判で不処分になったことだよね。審判があまりにずさんでびっくり。検察官送致(逆送)されないと、有罪(少年審判だと非行事実?)を立証しようとする人がいないのね。元々、少年法は少年を守るための法律だから、こうなるのかな。被害者の遺族はおいてきぼりのような感じ。この審判できちんと非行事実を認められて少年刑務所とかに行っていたら、絆星も家族もやり直せたんじゃないのかな。

☆☆☆(T)