監督:ハビエル・フェセル
出演:ハビエル・グティエレス ファン・マルガージョ アテネア・マタ

 知的障がい者たちのバスケットボールチームと人生迷走中なコーチの出会いと絆を描き、スペインのアカデミー賞といわれるゴヤ賞で作品賞など3冠に輝いたドラマ。プロリーグのコーチ、マルコは問題を起こし、チームを解雇される。その上、飲酒運転事故を起こし、社会奉仕活動を命じられ、知的障がい者たちのバスケットボール・チーム「アミーゴス」を指導する羽目に。選手たちの自由すぎる言動に困惑しながらも、彼らの純粋さや情熱、豊かなユーモアに触れて一念発起。全国大会でまさかの快進撃を見せる。メンバーは障がいを持つ600人からオーディションで選ばれた10人の俳優を起用。

 予告編を見て予想した通りの展開&結末だったけど、すごく面白かった。アミーゴスのメンバーがとにかく個性があって面白い。脚本通りに演じているんだろうけど、全員が愛らしく見えてくる。実際に知的障がい者に何かを教えるのは大変で、綺麗ごとで済まされない部分もあるんだろうけど、笑えて、少し泣けて、ハッピーになれたから良かった。

 

 主人公マルコが障がい者にバスケットを教えるんだけど、マルコ自身が障がい者たちにいろんな事を教わる。ラスト、全国大会の決勝に負けてしまって、マルコは「悔しい」って思うんだけど、選手たちは「準優勝だー」って大喜びするシーンが典型だよね。一番じゃなくてもいいんだ、負けても一生懸命やって楽しむことが大事だって気づかせてくれる。子どもを持つことに不安を持っていたマルコの気持ちが変わったのも彼らと関わったおかげだしね。清々しい映画だった。
☆☆☆☆(T)