監督:セドリック・ヒメネス
出演:ジェイソン・クラーク ロザムンド・パイク ジャック・オコンネル

 第二次大戦下のナチス・ドイツで、ヒトラー、ヒムラーに次ぐ「第三の男」と称されたラインハルト・ハイドリヒを描き、フランスで最も権威のある文学賞「ゴング―ル賞」の最優秀新人賞に輝いたローラン・ビネによる世界的ベストセラー小説「HHhH プラハ、1942年」が原作。150万人を超えるユダヤ人虐殺の首謀者として絶大な権力を手にしていったハイドリヒ。チェコ亡命政府は2人の若き兵士を暗殺チームとしてプラハへ潜入させ、2人はハイドリヒ暗殺計画決行の朝を迎える。

 途中から「ハイドリヒを撃て!『ナチの野獣』暗殺作戦」と全く同じ内容になっていったんだけど、これはリメイクだったのか?ハイドリヒという人間像、なぜそんな残虐な行為ができたのか、その辺をもっと掘り下げているのかと思ったらそうでもなくて、ハイドリヒのことは上っ面を追っただけ。若い頃に軍法会議にかけられ、不名誉除隊、その後ナチ党員の妻と結婚し、党内で出世したって史実をさらっと描いただけ。途中、妻の不満も出てくるけど、中途半端に終わってる。

 しかも、途中から暗殺チームの話になるんだけど、これが全然丁寧に描かれてないから、「ハイドリヒを撃て!」を見てない人や、西洋史に詳しくない人はちゃんと理解できたのかな。登場人物もちゃんと説明がなくて駆け足だった。「ハイドリヒを撃て!」では暗殺計画の発端から計画を綿密に練っていく過程がきちんと描かれていたけど、今回はそれもなしで、全てが中途半端に思えたよ。しかも、やっぱり英語。違和感ありまくり…。
☆☆(T)