監督・脚本:マイク・ミルズ

出演:アネット・ベニング エル・ファニング グレタ・ガーウィグ ルーカス・ジェイド・ズマン ビリー・クラダップ

 

 「人生はビギナーズ」で自身のゲイの父親をモデルに描いたマイク・ミルズ監督が、今度は母親をテーマに描いた物語。1979年、15歳の少年ジェイミーとシングルマザーのドロシア、彼らを取り巻く人々のある夏を描いた。思春期のジェイミーの教育に悩むドロシアは、ルームシェアで暮らす写真家アビーと、ジェイミーの幼なじみのジュリーに、ジェイミーを助けてやってほしいと頼む。

 

 少年から大人になりかかる時期は本当に難しいよね。反抗期だったり、性への関心だったり…。シングルマザーで父親がいないとこんな時はかなり痛いのかもね。同性の娘ならまだしも。この母親はそこら辺をきっちり自覚していて、自分一人で育てるとか、変な気負いやプライドがなく、近くにいる2人の女性にヘルプを出す。その辺は割り切っていて潔いわ。

 

 だけど、2人の行動を理解できず、頼んだくせに文句や愚痴を言ってみたり。悩む母親、すごく共感できた。この親子はすごく相手を愛しているのに、これが逆効果になって何だかぎくしゃくしてしまう。これと言って事件らしいことは起きないんだけど、何だか最後はほっこりできたなあ。母親がやっぱりカッコイイいと思った。

☆☆☆☆(T)