『悪あがき』


こんにちは、4回生の吉見笙之です。私自身、ここ数ヶ月は人生で1番濃い経験をしました。三島くんの言う通り、多くのものを失いましたが、代わりにより沢山のことを学んだと思います。大学生活も残り半年を切ったと言うことで、色々なことに挑戦しようと日々頑張っている所です笑
それはそれとして、そろそろ本題に移りたいと思います。




とうとう自分の番が回ってきた。正直、私はあまり本音を出すタイプではない。いつもなら冗談混じりに、てきとーに終わらせている所だろう。だが、この引退を目前にした現在の心境を言語化することは、自分にとっても自分以外の人にとっても意味があるのではないか。そうなることを願って、今の自分の心の内を綴っていきたい。


同期達の引退を目前にしたブログを読んでみると様々な感情が見て取れる。


大学サッカーから学びを得た者、これからの決意表明をする者、サウナの魅力を語る者、それぞれが今の自分のありのままを語っており、読んでて非常に面白い。


では、自分の中にある感情はなんだろう。


4年間の大学サッカーでたくさんの挫折と少しの成功をし、数えきれない経験をさせてもらったが、今の自分の中にあるのはただ一つ。


それは『情けなさ』だ。


それを説明する前に、少し今期を振り返ってみたい。


前期。自分が出場した試合ではことごとく敗戦。強豪たちの前に苦渋を舐めさせられる結果となった。その中には、自分のせいで失点したもの、チャンスを潰したものが多々あり、自分の力不足を突きつけられた。


後期こそは必ず巻き返すぞと意気込むも、リーグ開幕戦前日に右橈骨骨幹部骨折、肘関節靭帯損傷、右肘脱臼、右親指神経麻痺の大怪我を負い、あっけなく私の大学サッカー人生は幕を下ろした。


端的に書いたが、これが今期の私のすべてだ。


怪我したことに関しては、何も言うことはない。仕方ないとしか言いようがないし、「あの時もっとこうしとけば」や「こうすべきだったのに」のような後悔も一切ない。元々の私の性格かもしれないが、これが本音だ。


ただ、1つ大きなわだかまりが私の心の中に残っている。


それは、『私はチームに何ができたのか。何を残せたのか。』ということだ。


チームには様々な役職がある。主将、副将を筆頭に主務や会計、マネージャーもチームや選手のために日々頑張ってくれている。本当に感謝しかない。


そんな中私はどうだろうか。私は特に重要な役職に就いてるわけでもない。試合に出ている時はまだ良かった。誰かが言っていたように、結局チームの価値はトップチームの結果次第。試合に出場しさえすれば、チームのために戦い、勝利することで貢献することができるから。


でもそれはもう叶わなくなってしまった。サッカーを奪われた瞬間に自分のチームに対する価値は失われてしまったのだ。これまでの自分の中途半端な行いがすべて今になって返ってきた。


じゃあどうするか。


答えは明確だ。試合以外の面でチームのために、『自分にしか』できないことをがむしゃにやるしかない。


これからの自分の取り組みがチームの勝利に直結するかはわからない。結局の所、自己満足に過ぎないかもしれない。自分の行動が何の意味を成さないかもと考えると怖い。動き出すのが遅すぎるという声が出るのも百も承知。


だとしてもやるしかない。残された期間は残りわずか。怪我した当初は、この怪我を憎んだこともあった。だが今はこの怪我に運命を感じる。この残り1ヶ月弱の行動が、大学サッカー人生最後の悪あがきが、自分がチームに何かを残せる最後のチャンスだ。


このチームでいられるのも残りわずか。自分にできることはすべてしたい。大好きな大阪公立大学サッカー部のために。チームの魅力を語りたくても語り尽くせない。


今後、私が大学サッカーに心から満足できることはないだろう。ただ、少しでも良い形で、全員で笑って終わりたい。今後の自分の行動がその一助となれば、少しは満たされるかもしれない。そう信じて、これから頑張っていきたい。




最後に。


私(と中村くん)の分まで精一杯サッカーを楽しんでほしい。当たり前にサッカーができることが1番の幸せなのだから。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。次回は、元主務でチームに最も貢献してきた1人と言っても過言ではない坂田一樹くんです!持ち前の体を活かしたヘディングとボールキープを4年間の猛練習の末発揮できるようになった彼はどんなことを語ってくれるのか。お楽しみに!