私のムンテラ(カテーテル治療と再発) | cardioのブログ

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大学院生でもあり、専門医を持つ医者でもある、そんな人って何をしているのだろう・・・そんなブログ。

狭心症は心臓の血管が狭くなる病気です。

日本では約9割の狭心症患者さんが、カテーテル治療を受けています。


また今では、頸動脈(脳にいく動脈)、足の血管、腎臓の血管なども、

カテーテル治療が行われる場合があります。


このカテーテル治療には2つの再発パターンがあります。


一つは、治療した場所以外の新しい場所が、また狭くなる場合。

これを防ぐには、カテーテル治療後も、薬をしっかりと飲んで、再発を防ぐ必要があります。

一度でもカテーテル治療を受けた人は、再発も多いです。


もうひとつは、治療した場所が狭くなる場合。これを再狭窄といいます。

風船で膨らませるよりも、ステントという金網を使った方が、再発が低いので今はそれが主流です。

それでも、その金網を乗り越えるようにして、再発する人もいます。

再狭窄の確率と新しい場所の狭窄が起きる確率は、大体半々くらいです。

再狭窄の確率は、1年でおおざっぱに20%です。

糖尿病や、血管が細すぎて小さいステントしか入れれないような人は、再狭窄が多いです。


ステント自体も改良が進んでおり今は、

ステントに再狭窄をふせぐ薬が塗ってある薬剤溶出性ステント(DES)が2004年くらいにでました。

それ以前の、薬が塗っていないステントは、ベアメタルステント(BMS)といいます。

DESの再狭窄は1年で、5人に一人くらいです。


これだけ聞くとDESがいいですが、悪い点もあります。

その説明はまた次回。


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今日は当直です。

平和な夜を祈りましょう。