9月中旬にアンデパンダン公演を無事終了、その公演の事を書きたいと思っていたのですが、
息つく間もなく今年は次の予定が入っていました。
山形県最上町の向町小学校が創立150年を迎え、10月30日に行われた記念行事に、娘の所属する4人のミュージカルグループ「福結(ふくむすび)」が招かれたのです。事もあろうに、もはや孫達から「ばあば」と呼ばれている私が伴奏で同行する事に!
毎週我が家に来れるメンバーが集まり、ランチも交えながら楽しく練習は進みました。
「福結」は同じミュージカル劇団に所属していたメンバーで結成されており、20代頃から旧名
「大多福一座」として活動していました。私も折々、活動に参加、曲を作ったり伴奏したりと、この最上町での公演をはじめ、都内でのライブ活動等に参加させてもらっていました。
が、その後メンバーも結婚、出産、子育てで活動を休止、最近になって「福結」に改名し、活動を再開しました。それを知った旧知の町の方のお世話で、10年ぶりに最上町での行事に参加となった訳です。
活動再開の火付け役は娘でしたが、メンバーに声を掛けたら、皆その時を待っていたとの事で、私はその事をとても嬉しく思いました。
若い時は、若さ、勢いで生まれる音楽の良さもあるけれど、結婚、出産、子育てというものは大変なエネルギーの要る事で、これらを経たり継続しながら音楽に関われば、きっとそういう蓄積されたものが滲み出て、又、新しい音楽の姿が見られるのではないかと期待しています。
正直、それはそう簡単な事では無く、今回もチビちゃんの世話役に親族が同行して、本番中は気持ちの良い高原で遊ばせてくれていたり、そこまで連れて行って下さる町の方がいらしたりと、本当に活動をご理解下さる多くの方々のお力が無いと実現出来ない事でもあるのですが・・・
さて本番は子供達にミュージカルの楽しさを知ってもらおう、との事で、小学生達に実際にミニミュージカルを創ってもらう、という面白い企画でしたが、その前に福結メンバーが歌う2曲が今風の曲で、譜面を貰った当初、私は全然リズムに乗れなくて・・・
大体、私、文部省唱歌で育って、先月までアンデパンダンというクラシックの世界にどっぷり浸っていたばかりですよ。「わっ何?これどうなっているの!」とバタバタ!!
でも譜面を作り直して弾き易くして正解、何とか無事弾き終えてヤレヤレでした。
これで少しは若返ったかもしれない。
実は本番の前日、この最上町の駅ピアノでミニコンサートもしました。
「福結」の歌の他にメンバーの子供達、家族が皆少しずつ演奏し、私も「キエフの大時計」を演奏しました。この曲は雪深い最上町で一度演奏したいと思っていましたので。
秋だから雪はまだにしても、どんなに寒いかとマフラー、手袋、ダウン、カイロまで用意したのですが、どれも特に必要のない暖かさでした。
更にこの町には「最上町讃歌」というとてもステキな歌があって、プログラムのラストに福結メンバーの歌と私の伴奏で、2番まで歌う予定でした。でも本番直前にせっかくなので秋のシーンを歌った部分も入れたいとの要望が町の方から出て、急遽繰り返して歌う事に。
この日の観客は数十人。「皆さんも宜しかったらご一緒に。」と誘ったものの、何人が歌って下さるかな~と思っていました。ところが伴奏を始めてみれば素晴らしいハーモニーが駅構内に響き渡っているではありませんか!
後で伺えば観客の中の数人の男性が合唱をやっていらっしゃるとの事。女声だけでなく男声が加わって来ると深みが増して、何とも言えない心地良さ。「錦織りなす・・・」という言葉がありますが、まさに最上の色とりどりの紅葉の様に声の重なる美しさ!!
歌い終わった後、驚きのあまり福結のメンバーは「感動しました~」と口々に言い、続く私も「今度は一緒にコンサートやりません?」と言ったら、思わず笑いが起きましたけど。
30分少々のミニコンサートでしたけれど、とても心に残る時間でした。
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