アメリカからの日本刀の返還 その2
さて、岡山の備前長船刀剣博物館に行きまして、学芸員さんと交渉致しました。
アメリカ兵をお父様に持つご主人の未亡人から、ご主人の遺言でお父様が日本から持ってきた刀を故郷の日本に返して欲しいと依頼が有りましたので、こちらの博物館に寄贈させて頂けませんかと申しましたら、快く引き受けて下さいました。
流石に文化庁が日本刀の美術館では日本一と言われるだけあって、博物館の後方には研師や鞘師、塗師、柄巻師など色々な工房がたくさんありまして、刀の手入れは完璧に出来ると舌を巻きました。
私は安心して帰途につきました。
後は税関からの手続きを調べて、刀の到着を待てばいいだけと思いましたが、そうは問屋が卸しませんでした。
アメリカ在住の担当者と頻繁にメールのやり取りをしましたが、アメリカでは刀は武器扱いらしく、EMSでもだめ、運送会社もだめで、輸送のありとあらゆる手段を探しましたが無理でした。
担当者が日本に持ち帰る案も出ましたが、着いた先の手続きがどうしょうもなく、無理と分かりました。
購入者が刀を買われた時には登録証が発行されるのですが、それがない刀なので大変面倒な事になり、最悪は税関で没収になるかもしれません。
最後に美術品として送る事を調べましたが、あまりにも高額なので、未亡人の方が諦めると言われたので、我々のメールのやり取りもその年の12月で終わりました。
こちらは準備完了でしたので、とても残念でしたが、私も諦めました。
それから10年後の2020年にまたもや同じ方から同じ刀の返還依頼がまたも外務省を通してあったのです。
それは見知らぬ方からの一通の手紙に刀の返還に力を貸して欲しいと書かれておりました。
その3に続く