議員報酬は高いか低いか | 細田智也のつぶやき

細田智也のつぶやき

元市議会議員
政治は優しさでなければならない。
30歳で脳出血で緊急入院 
当たり前が当たり前でない事を改めて痛感
退院時にドクターから言われた一言
「生かされた命です」
その生かされた命 政治という場で活かしていきたい

選挙ドットコムのお題について書いてみたいと思います。

今回のテーマである「#議員報酬は高いか低いか」

正直、今回のこのテーマ、そもそも“議員”(国会議員、地方議員)を一括りにするのは難しいなと思っております。

国会議員は置いておいたとしても、地方議員は“都道府県議会議員”も地方議員のカテゴリーだし、

政令指定都市(東京23区や横浜市など)の議員も地方議員、かたや地方の町村議会議員も地方議員である

 

今回、私は入間市同等の報酬、そして党に所属していなく、完全無所属であるという立場前提で書かせて頂きます。

 

結論から言うと、“高くはない”と思っており、これ以下であると安いと思います。

正直、真面目にやればやるほど議員の手元に残りません

(後述しますが、日々の活動費や選挙費用もその中で何百万と貯金しないといけない)

そして、なによりなんの保証もありません。

 

このように書くと、大体言われるのが「好きでやっているんだから贅沢言うな。金がもらえるだけ良いだろ」と言われます。

では、例えばあなたのお仕事も賃金が低かったり、罵声を浴びせられたり、残業やっても残業代が出なかったり大変なことがあっても、好きでその仕事やってんだろと言われたらどうでしょうか?

 

よく“議員年金”があると言われますが、今の地方議員にはありません

年金は、国民年金

社会保険、国民健康保険(入間の場合、額面上は約700万ですから、払う額も年間相当な額です)

 

サラリーマンのような会社員が、挑戦したくてもできないというのは、

日本は、基本勤めている会社を退職しなければ議員活動はできない(自営業の方は別ですが)

落選しても、その会社に戻れるわけではない…

家族を抱えていたらそんなことできますか?逆に妻や夫が出たいと言ったら大賛成できますか?

その結果、結局金持ちの金持ちのための政治が出来上がっていくんです

 

入間市と同じような報酬をもらっている地方議員の中でも、家族4人(妻・子ども2人)を支えていける額ではないからと、

共働きは当たり前、そして議員本人も空いた日には別の仕事や夜勤をやったりしている方もいます。

地方議会では報酬の格差があり、実際に色々な自治体でなりて不足が深刻化しております。

 

そう考えると、決して“高い報酬ではない”と思います。(入間と同等額の場合)

 

報酬が高い言うのであれば、候補者を党や組織で選ぶのではなく、

対価として報酬を払うに相応しいか、しっかりと一人ひとりを見極める力をつけるのが我々日本に住んでいる国民のできることの一つなのではないかと思います。

「できない」「面倒臭い」「情報がないから」などの言い訳ばかりをし、放棄していたからこそ“裏金問題”も含めて、今の日本の現状なのではないかと

以前の記事にも書いているが、”政治とカネ”だけでなく世の中を騒がせているような議員が蔓延っているのは、国民一人ひとりの責任である

議員はなりたいからといって、一人の力ではなれない、一人ひとりの一票の積み重ねで、国会なり地方議会に我々が送り出しているのだ

それを忘れてはいけない

 

いつも言い続けているが

“政治の質は国民の質”

本当にそろそろ、他人事や人のせいにするのを止め、自分で考え行動しないといけないのではないでしょうか?

 

ここからは、折角なので“カネ”にまつわる、議員時代によく言われていたTOP4のご紹介をしたいと思います

4位

Q.どうせ報酬とは別によく言われている“政務活動費”があるんでしょ?

A.入間市は、1人当たり月に2万円で、調査するための書籍の購入、議会で提出したり、コピー代、視察、市民の方々に議会の報告をする為の会派報等々

基本2万では収まることはなく“報酬から切り崩しての持ち出し”です

余った分は、年度末に市に返金

 

3位

Q.選挙費用は党とかが全部出してくれているんでしょ?

A.違います。ほぼ自費です!

選挙の時に公費で出る部分(ポスター印刷費、選挙カーのドライバーなど規程額内)もありますが、“全て自分の貯金”です。

選挙期間しか、気に留めないかもしれませんが、正直 活動は選挙期間(市議会議員選挙だと7日間)だけではありません。

 

みなさんポストの中に一度は入っていたことがあったり、朝や夕方に駅で配布している議員の活動報告紙

あれも個人のお金で印刷し、配布しております。(党に所属していたり、国会議員候補は違う方もいらっしゃるかと思います)

ポスティングも、業者に依頼するとかなりの額がかかったり、過疎地区だと対象外、下手をすると報告紙を配布しないで捨てられたりしたことも….

お手伝いして頂いた支援者の方もいらっしゃいますが、

自分の足で地域を見ながら、朝方や夜など隙間時間を見つけて、一軒一軒自らポスティングしていました

 

2位

Q.「市を良くしたいと思っているならボランティアでやるべきだろ」

「若いくせに俺たちより良い給料もらって」

A.正直、これは究極だなと思っていました。

真面目に市のために活動している、対価=報酬であると思っております。

もちろん、報道されているような、悪ことをしてしまった議員のインパクトもあるのかなと思いますが、

全ての議員がそうではありません。

私自身は、市民の方々の税金から捻出された報酬を頂いているからこそ、さまざまな声を議会で取り上げたり、

行政と繋ぎコツコツと真面目に議員活動を務めさせて頂いたと思っております。

 

1位

Q.「1000万位あるんでしょ?」「議員は給料高くて良いよな」

A.国会議員は別として、地方議員で年間報酬が1000万円を超えるのは上位の86自治体で、

トップ10の自治体はいずれも政令指定都市であり、財政基盤の強い自治体ほど議員報酬は高いのが現状です。

東洋経済が作成した、市区議会の議員の年間報酬額ランキングTOP300があり

入間市は、下から5番目295位

埼玉県内でも、報酬が低く、議員報酬だけでは生活が成り立たないような自治体もあり、なり手不足が喫緊の課題となっている自治体もあります

 

色々とここまで長々と書きましたが、政治をやる上で大きなカネは必要と言っている訳ではありません。

しかし、同じ人間ですので“生活”や仕事である“政治活動”を行なっていく上ではある程度は必要であると言うことを申し添えておきます。

私自身はそれらが、市民生活や市の発展に繋がるものだと思っております。

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