シービリーヴズカップ 準決勝
アメリカ代表 2-1 なでしこジャパン
パリ五輪前のテストマッチとして参加しているこの大会。
参加国は地元アメリカ、カナダ、ブラジル。
いずれもパリ五輪の参加国。対戦相手としては実力的にも良い相手だ。
準決勝に勝てば決勝へ、負ければ3位決定戦。
大会といっても親善試合だからいろいろとテストしてみたなでしこ。
まず、フォーメーションは4-2-3-1。
池田監督は強豪相手に4バックでどこまでやれるかを試した感じ。
勝負だけを考えれば3バック(5バック)もありだが。
あとは19才の谷川をボランチで先発させ
普段は右のSBまたはWBの守屋を左SBに起用。
またいつもは右ウイング(MF)をプレイする藤野を左ウイングで先発。
それぞれいつもとは異なるポジションでどこまでやれるかを見たか。
またオプションを増やす意味もあっただろう。
試合は前半1分でなでしこが先制。
アメリカDF裏に抜け出た清家にパスが通りドリブルからのシュートだった。
集中を欠いたアメリカDFの間を突いた見事なゴールだった。
アメリカはまだ寝ていたか?w
しかしそれからの時間はやはりアメリカ。
徐々に盛り返してくる。
体格はなでしこよりも大きく、スピードとパワーはもちろんパスワークも上手い。
深い位置でも浅い位置でもポストプレーでなでしこはボールを取れない。
そこでキープされ押し込まれる。ハァ!
逆になでしこはキープしようとしても
アメリカのチェックにボールロストしてしまうんだよな。
結局はパスカットされてからのミドルシュートで同点に追いつかれる。
それでも前半は1-1で折り返したのだが。
後半は3バック(5バック)に変えて挑んだ。
しかし左WBで途中出場した杉田がPKを与えての失点、逆転を許す。
やはり杉田は攻撃的な選手。
SBや東京五輪までやっていたボランチでは持ち味は出ない。
左ウイングまたは左インサイドハーフが適任だろう。
PKを取られた場面でも、たしかに一瞬手が相手の肩にかかってはいたが
この試合はVARがなかったみたいだから
すぐに手を大きく上げてノーファウルをアピールすれば
PKにならなかった可能性もあったがそれも叶わず。
なでしこは積極的に前線からプレスを掛けに行ったが
ボールを奪えた場面は少なかった。
逆にGKからのビルドアップはアメリカにプレスを掛けられ
前線まで運べない場面が目についた。
あえてビルドアップでつないでいこうとしたのだろうが
ここが改善されないと勝負は厳しい結果になる。
以前の記事にも書いたが、特にキャプテンの熊谷のパスがずれるずれる。
守備は良かったがやはりパスがねぇ。。。。
またDFラインでパスを回す際も
隣の選手につなぐばかりで相手のポジションが動かないんだよ。
いわゆる「各駅停車のパス」ばかり。
もっと次から次へとパスを回して相手を動かさないとな。
そんな悪い結果になったこの試合だが
負傷明けの宮澤と浜野が途中出場できたのは良い材料だ。
次の3位決定戦、ブラジル戦には良い結果を期待する。
ところでアメリカにはアレックス モーガンが出場していた。
なでしこが優勝した2011年ワールドカップにも出場していたベテラン。
いわゆるスピードスターだが、2011年以降も度々彼女にはやられてきた。
スピードで抜けられてのゴールを何度割られたか。
アメリカもテストの意味もある大会ということもあるだろうが
もう子供もいるはず。懐かしい顔を見られたのは嬉しい。