一筆書きの条件(解答編) | 感じる科学、味わう数学

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科学は、自然そのものというより、モデルです。数学は、関係性を捉える枠組みです。
だから、正しいか否かより、大事なのは視点です。

 前の記事で出した【問題】は、



(1) まず、下の図1~図5が一筆書きで書けるかどうかを判定してください。 


(2) ところで、一筆書きとはどんなものかを説明してください。

(3) では、ある図形が一筆書きで書けるか書けないかを簡単に判別する方法を編み出してください。
  さらに、一筆書きが出来る図形の場合、その手順を説明してください。



 今日は、その 《解答編》 です。

(1) 順に、○ × ○ ○ ×

 図1はどこから始めても一筆書きできます。図3は二等辺三角形の底角の部分、2カ所のうち片方からスタートすれば、もう片方でゴールします。図4は右下か左下、そのどちらかからスタートすれば、反対側でゴールします。
 図2と図5はどうやっても一筆書きできません。

(2) ここで思い出したように「ところで、一筆書きって何だっけ?」を確認しようということです。
  文章例は、

ある点から線を書き始めて、ペンを紙から離すことなく、つながった1本の線で書くこと。
なお、同じ線を2回通ってはならないが、交差してもよい。
     ・・・・・こんなんでどうでしょ。。。

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(3) (1) をやれば見えてくるんじゃないでしょうか。答えは、

奇数本の線が出ている頂点が2つ以下なら一筆書きできるが、奇数本の線が出ている頂点が3つ以上あると一筆書きできない。
奇数本の線が出ている頂点が2つの場合、その片方の頂点からスタートすれば、後は任意のルートを通って、もう片方の頂点でゴールする。

これがわかれば、図6のようにやや複雑な図形でも、一筆書きできるかできないかすぐにわかりますね。