小学生から中学生ぐらいにかけて、
谷川史子さんの短編を夢中になって読んでいました。
谷川さんの作品は
純粋で、まっすぐで、優しくて、一生懸命で、可愛らしくて、 切ない。
透明で、柔らかい丸みはあるけれど、繊細なガラスのようなイメージです。
ベタといえばベタなんですが、
谷川さんの世界に浸ると、私自身も透明になれるような
そんな気がします。
その谷川さんの作品の中で、
何度も何度も読み返していたのが
この「緑の頃わたしたちは」でした。
今改めて読んでみれば、
本当によくある話で
筆者の意図が見え見えなんですけど、
やっぱり、それでも
ときめいて、哀しくなってしまう。
主人公のあかりちゃんが高遠さんに恋する過程で
私も高遠さんに恋してしまうんです。
何度読んでも、
毎回、新鮮な気持ちで恋してしまうんです。
高遠さんの優しさに触れてときめいて
逢えると嬉しくて
笑顔が見たいと思う。
だからこそ、その後の展開にも
毎回、新鮮な気持ちで傷ついて哀しくなる。。
それでも最後には
あかりちゃんがきらきらと光る涙を浮かべつつ
前向きに未来に向かって進んでいこうとする姿に勇気づけられます。
ときめきや喜び、わくわくする気持ち、恋心、
嫉妬や寂しさ、哀しみも、切なさも
全てを糧にして、少女は大人になっていきます。
人を好きになって生まれる感情って美しい
大切に味わうだけの価値がある
何度読んでも、そう思えます。
- きみのことすきなんだ (集英社文庫―コミック版)/谷川 史子

- ¥650
- Amazon.co.jp