転院先では数日間は脳神経外科にいたものの、その後は別の病棟へ。
そこは年配の人ばかりがいる病棟だった。
食事の時はみんな一箇所で食べ、みんな治療をしている様子もあまりなく、
老人ホームのような病棟。
ここでの治療らしい治療は定期的にのむ抗がん剤テモゾロミドのみ。
その他は毎日のリハビリ。
母は時々リハビリも休むようになった。
身体は動かなくなる一方で、リハビリの効果は全くなかったので無理もない。
そういう日でも理学療法士の人は病室に来て、少し身体を動かしたりしてくれていた。
仕事帰りに寄る時は食事時間が多く、私はいつも隣に座って食事の介助をしたり、
つまみ食いをしたり、こっそり持っていったものを食べさせたりしていた。
ある日隣に座っているおばあちゃんがむせた時、母はあまり動かない腕を伸ばし、
背中をさすってあげた。
それを見て私は自然と隣の母の背中をさすった。
それを見て看護師さんが、「なんか感動〜」って言ってたのを今でも覚えてる。
今日は母の日。
母の日のプレゼントは渡せないけど、せめて母みたいに、人に親切に丁寧に接することで
母を喜ばせられたらいいな。