187_【すっくの傘(ベネッセコーポレーション)】〜子供が安全に使える傘〜 | 弁理士ブログ~日々知財日和~

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身の回りのアイテム、サービスにまつわる知財を調べてみた記事、

今回は、ベネッセコーポーレーションさんの、「すっく」の傘です。

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※どうやらすっく(こどもちゃれんじの公式ショップ)は閉店しており、

現在はしまじろうストアになっているそうです。

傘の仕様も本記事の内容から変更されている可能性があります。

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子育てをして、初めて気づいたこと。

子供用の傘は、傘の一部が透明になっているものが多いんですよね。

ドーン!息子の傘です。一部透明になってるんです!

 

理由は、傘をさしたときに子供が前を見やすいからだそうです。

確かに!子供用のアイテムならではの工夫が!!

 

実はこの工夫、ベネッセコーポーレーションの通販ブランド「すっく」が傘を開発した当時

とても画期的なアイデアだったそうです。

 

最初、小さな子供に傘を持たせるのは不安がいっぱい。

(子供は意欲的なんですよね〜)

 

遮られる視界、、変な方に飛び出してしまわないか…

息子は、傘の開閉ができるようになるのも一苦労でした。

 

そんな親の不安を解消してくれるのが「すっく」の傘。

子供が安全に使える工夫が詰まってます。

 

そして、こちらのアイテムは、特許取得されています。

 

 

  どんな特許が出ているの?

 

特許を1件ご紹介します。

 

特許番号:特許第3713505号

出願日:2003年08月19日

発明の名称:安全傘

出願人:

株式会社ブロンズ

株式会社ベネッセコーポレーション

 

共同出願になっていました!

 

 

請求項1の内容は、傘の構造と、

開状態、閉状態にするための機構について規定されています。

☆傘の構造のポイント

傘の軸に保護筒がついており、

通常の傘はこの保護筒に該当する部分を手動で動かすことで、

傘を閉じたり、開いたりするのですが、

本発明の傘は、保護筒に紐がついており、

紐を手元側に引っ張ることによって、傘を閉じることができます。

 

傘の開閉の際に爪となる部分(ハジキ)の角度についても

請求項で規定されていて、

手元側のハジキ(傘を閉じるときの爪)は、石突き側の方が角度が小さく、

石突き側のハジキ(傘を開く時の爪)は、手元側の方が角度が小さくなるように

設けられています。

この角度が、傘を開閉しやすくなるポイントの一つになっているのですね。

 

 

  おまけ:意匠出願もされていました!

 

こちらの傘は、意匠出願もされていました!

上でご紹介した特許の特徴的な部分でもあった、保護筒の形状について。

意匠登録1206926

 

続いて、傘の柄の部分の形状、窪みに指を合わせて持つと、持ちやすくなるデザイン

意匠登録1205315

 

このように、子供の使うアイテムは、

「子供目線で使用しやすいか」という、独自のアイデアが詰まっていて、

特許に繋がりやすそうですね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

☆参考文献:ヒット商品はこうして生まれた!P.113-P.114(日本弁理士会) 

 

 

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