こんにちは、オモチです。
身の回りの商品、サービスに知財を重ねた内容で、
『誰かにちょっと話したくなる小ネタ』をコンセプトに、記事を書いています。
身の回りのアイテム、サービスにまつわる知財を調べてみた記事、
今回は、ベネッセコーポーレーションさんの、「すっく」の傘です。
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※どうやらすっく(こどもちゃれんじの公式ショップ)は閉店しており、
現在はしまじろうストアになっているそうです。
傘の仕様も本記事の内容から変更されている可能性があります。
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子育てをして、初めて気づいたこと。
子供用の傘は、傘の一部が透明になっているものが多いんですよね。
ドーン!息子の傘です。一部透明になってるんです!
理由は、傘をさしたときに子供が前を見やすいからだそうです。
確かに!子供用のアイテムならではの工夫が!!
実はこの工夫、ベネッセコーポーレーションの通販ブランド「すっく」が傘を開発した当時
とても画期的なアイデアだったそうです。
最初、小さな子供に傘を持たせるのは不安がいっぱい。
(子供は意欲的なんですよね〜)
遮られる視界、、変な方に飛び出してしまわないか…
息子は、傘の開閉ができるようになるのも一苦労でした。
そんな親の不安を解消してくれるのが「すっく」の傘。
子供が安全に使える工夫が詰まってます。
そして、こちらのアイテムは、特許取得されています。
どんな特許が出ているの?
特許を1件ご紹介します。
特許番号:特許第3713505号
出願日:2003年08月19日
発明の名称:安全傘
出願人:
株式会社ブロンズ
株式会社ベネッセコーポレーション
共同出願になっていました!
請求項1の内容は、傘の構造と、
開状態、閉状態にするための機構について規定されています。
☆傘の構造のポイント
傘の軸に保護筒がついており、
通常の傘はこの保護筒に該当する部分を手動で動かすことで、
傘を閉じたり、開いたりするのですが、
本発明の傘は、保護筒に紐がついており、
紐を手元側に引っ張ることによって、傘を閉じることができます。
傘の開閉の際に爪となる部分(ハジキ)の角度についても
請求項で規定されていて、
手元側のハジキ(傘を閉じるときの爪)は、石突き側の方が角度が小さく、
石突き側のハジキ(傘を開く時の爪)は、手元側の方が角度が小さくなるように
設けられています。
この角度が、傘を開閉しやすくなるポイントの一つになっているのですね。
おまけ:意匠出願もされていました!
こちらの傘は、意匠出願もされていました!
上でご紹介した特許の特徴的な部分でもあった、保護筒の形状について。
続いて、傘の柄の部分の形状、窪みに指を合わせて持つと、持ちやすくなるデザイン
このように、子供の使うアイテムは、
「子供目線で使用しやすいか」という、独自のアイデアが詰まっていて、
特許に繋がりやすそうですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
☆参考文献:ヒット商品はこうして生まれた!P.113-P.114(日本弁理士会)
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