無国籍料理、というものがある。
スパイスが効いているからインド料理のようでもある。しかしカレー味でないのでトルコ料理のようでもある。しかし素材を見る限り中華料理のようでもあり、明らかにインドネシアの伝統料理が入っていたりする。
ようは日本人的にみてエキゾチックなもん勝ちじゃ~と言わんばかりの料理というか、織田信長に見られるような、一種の唐様好みにも通じる感覚があるんじゃないかと思う。
で、
アキバの珍土産として、
またつまらぬものを買ってしまった・・・(某石川五○衛門風)
漢字キーホルダーである。
まあ、これまでのお土産は、何というか、無理やりディフォルメした寿司とか、何の特徴もない相撲とかいうものであって、日本人からしてみれば失笑を買うものであった。
もちろん、これも何の脈絡のないもので、そういう意味では変なお土産である。
しかし、これはある意味良いお土産である。
縁起ものとして。
まず、金ぴかでない、ほどほどに渋い銀色がよい。発光していないので余計そう映っているが。やはり全体的には渋めである。過去の記事のギラギラ感(キラキラ感?)と比べて渋いというか日本的だと思う。
自分は、もし美しさを褒める基準というものを外国人に説明とするならば、
西洋的な美しさ → 華麗な美しさ → gorgeous
日本的な美しさ → 優雅な美しさ → graceful
と考えている。
付け加えれば、中国的な美しさもまたgorgeous、華麗、つまりはゴージャスな文化であるから、そういう意味では華麗な文化は西洋的、というよりは広義の意味では大陸的な文化であるのかもしれない。
どちらが良いとか悪いとか、上と下とかいうのではなく、単に価値観の違いであるから、それをとやかく言うつもりはない。ただ、むしろ自分が日本人として考えた場合、違和感なくかった部類のお土産である。
*というより他のお土産に違和感がありまくりなので、当然このお土産だって違和感ありまくりなのは言うまでもない。
基本的に今まで自分が買ったお土産の多くは「いやげもの」である。
*いやげもの・・・みうらじゅん氏の造語。もらって嫌な思いをする変なお土産のこと。
しかし、これは人によっては喜ばれそうな気がする。
・受験生に。
・就職活動中の学生に。
・高校球児等、アスリートの方々に。
・起業家に。
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考えてみれば全国探してもこんなお土産ないだろう。もしかしたら喜ばれるかも?
日本の民芸品として売らなきゃいいのに、と真剣に考えているのは自分だけだろうか?(いやホント、領収書には「民芸品」と書かれてんのよ、マジで。)
それに、前述のとおり、さりげない渋めのカラーが結構ナイス。キーホルダーとして飾っても結構違和感ないし、使い勝手もなかなか。
さらに、訳も正確、購入者の購買意欲も掻き立てるもので、屈折した珍スポットオタクにのみ買って下さいオーラを発していないところもgood!
個人的にはである、もし漢字キーホルダで、下に英訳をやるのなら、せっかくだからこのくらいい加減にやって欲しい、という気分はないわけでもない。
・雌(lady)・・・ ←何のビデオですか?
・腹(seppuku)・・・ ←なんちゅう強引な解釈!
・厠(toilet)・・・ ←日本人より日本人らしく!
・女(kunoichi) ←そりゃ間違いとは言い切れないが・・・
・痛(pain) ←Sですか?Mですか?
まあ、あくまで理想論だが、ここまで開き直ったことをやってくれるとしたら、それはおそらく、よほど外国人の参拝者がひきもきらないお寺くらいなんだろうな、と思う。
とまあ、話が横にそれてしまったが、とにかく、縁起モノアイテムとしては一定の評価を与えたい。ただ一点、これがどこの国のお土産であるかは不明であるとして。
別に中国のお土産だっていいんじゃないか?ベトナムのお土産だって韓国のお土産だって、要は漢字、東洋という雰囲気さえ出ていればそれでよいのである。
東洋のおみやげ。
そんなアバウトさに溢れた、そして日本人もとりあえず民芸品ではなく、「VICTORY」という西洋文字にちょっとエキゾチックな雰囲気に魅力を感じちゃって思わず購入である。
日本のお土産という考えはどうでもよく、日本人としてもとりあえず購入。もちろん外国人に対して、日本のお土産としてお勧めする気は毛頭ない。どちらかというと自分で持っておきたいアイテムである。
何度も重ね重ねいうが、郷土色も国の雰囲気も全く存在しない。無国籍土産であることだけは事実である。
料理はウマけりゃいい、というのがある。しかしお土産はどうだろう?お土産というもはその地に行って来たという、いうなればアリバイみたいなもので、それがなけりゃ行ったことにならない、ということにすらなりかねない。
しかし、競争社会においては誰しもが勝ちたいと思う。だからこそそんな万国共通の願いを込めているであろう(!?)このキーホルダーは無国籍(風)でありながら誰しもがお土産として価値を持たせられる希少な一品ではないかと思う。もちろん製作者は単なる漢字遊びのグッズに過ぎないと思っているに違いないのだろうが。