新破壊大帝 ガルバトロン(ビーストウォーズII) レビュー | ROBOTIC JUNGLE

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トランスフォーマーを中心とした玩具レビューブログ。
インディ・ジョーンズのミニファンサイトも兼ねています。
気ままに更新します。
(旧ブログ名:『OMI'S TF REVIEW』)

前回までお届けしていた「インディ・ジョーンズ」編では熱が入りすぎて触れられなかったのですが、実は前回が当ブログ『OMI’S TF REVIEW』の記念すべき50回目の更新でした!

 

50回到達までに要した月日は3年10か月であり、周りの玩具レビュアーさんが物凄い頻度でブログを更新している姿を見ていると、これは最遅記録なんじゃないか?とさえ思ったりもします笑

 

更新ペースも遅い上に、3年10か月の間に約半年間の長期休載を2回も挟むようなこのブログにお付き合いいただいている皆様には感謝しかありません。

 

そんな皆様への感謝の気持ちを込めて、「じゃあ次は皆様が1番読みたいと思っているジャンルのTF玩具をレビューしよう!」と思い立ち、先日管理人のTwitter(X)アカウントにて”当ブログでレビューしてほしいTFのジャンルに投票してもらうアンケート企画”を実施いたしました!

 

↓結果はこちらです!

 

ご投票いただいた皆様、ありがとうございました!

というわけで、今回は満を持して「ビーストウォーズ(当時品)」のレビューをお届けします。

 

そして数あるビーストウォーズ(当時品)系玩具から臣が選んだのはコイツだ!!

 

新破壊大帝 ガルバトロン

              ■玩具シリーズ:ビーストウォーズII

              ■登場作品:ビーストウォーズII

              ■所属:デストロン 

              ■入手:ネットオークションで新品購入

 

○ビークルモード

ビークルモードはドリル戦車。

冷静に考えると「ドリル戦車ってなんだよ」って感じですが、

ようするにドリルを装備した戦車です(投げやり)

 

ゴテゴテしたフォルムはとてもカッコいいのですが、

なぜか私は”チキチキマシン猛レース”を思い出してしまいました笑

 

- サイド -

戦車らしく、モールドでキャタピラが再現されています。

タイヤもついているためコロ走行も可能です。

 

- リアビュー -

聳え立つ尾のインパクトが絶大であり、

ビークルモードらしからぬクリーチャー感が漂います。

 

- ギミック -

黒いスイッチを押すとドリルが回転します。

これは楽しい!!

 

『ドリルデストロイヤー』

ドリルを高速回転させて突撃するビークルモードでの必殺技。

ドリルの威力は凄まじく、劇中でも地中を突き進んだり岩盤をぶち破ったりしていました。

 

「フハハハハハ!!見つけたぞライオコンボイ!!逃がさんぞ!!」

 

○トランスフォーム

ガルバトロンの売りはなんといっても”驚異の三段変形”であり、

ビークルモード→ビーストモード→ロボットモードの計3形態に変形が可能です。

 

まずはビークルモード→ビーストモードへトランスフォーム。

分割したドリルからドラゴンの首が現れる変形は圧巻です!!

 

○ビーストモード

ビーストモードはドラゴン。

 

何だこのカッコよさは…泣

 

妖しげな薄紫のカラーリング、マントのような羽から漂う悪魔的な雰囲気、膝からせり出した凶悪なガトリング砲など全身から”悪の大ボス”の風格が漂っており、”ガルバトロンの最強形態”という設定も納得の素晴らしいデザインです。

 

ドリルの先端を角に見立てる処理もナイスです。

 

- リアビュー -

後ろ姿さえ破壊大帝の風格が抜群です。

まとまりが良すぎて最早”美しい”の域に達しています。

 

しかもこのドラゴン、めちゃくちゃよく動きます。

ウルトラクラス相当の巨体を持ち上げた前傾姿勢状態でも自立可能であり、

咆哮ポーズなどのドラゴンらしいポージングがバシバシ決まる様は圧巻です!!

 

『アンゴルモアファイヤー』

ドラゴンの口から強烈な火炎を放射するビーストモードでの必殺技。

劇中での使用頻度も多く、ガルバトロンの代名詞的な技でした。

 

翼を展開すると巨大なハサミ『シザーハンド』になります。

カッコいいしシルエットの変化も楽しめるので、お気に入りのギミックです!

 

技名こそありませんでしたが、巨大な尾から繰り出されるテールスイングの威力も強烈でした。

(今回はライオコンボイがやられているシーンばかり撮ってしまいすみません…笑)

 

レガシー版ドラゴンメガトロンと巨竜の対決だ!!

レガシー版ドラゴンメガトロンが今年3月に発売されたばかりの最新鋭のドラゴン型TFであるのに対し、ガルバトロンの発売はなんと25年前!!(1998年)

 

ドラゴンメガトロンの洗練されたフォルムからは確かな技術の進歩が感じられますが、

ギミックの豊富さと単純なカッコよさではガルバトロンも全く引けを取りません!!

 

○トランスフォーム

大胆なパーツ移動もありますが、全体的には「手堅い変形」という印象。

サイズの割にはわりと良心的な変形難易度だと思います。

 

随所にクリックが仕込まれているため変形中のカチカチ音がとても心地よいです笑

 

○ロボットモード

破壊大帝の名に相応しい凶悪且つ高貴なデザイン。

ドラゴンの羽をマントのように見立てる処理も秀逸です。

 

何といっても目を引くのは胸部中央に埋め込まれたガラス玉・”ガルバクリスタル”です。

TF玩具でガラス素材が用いられるのはかなり珍しく、唯一無二の輝きを放っています。

 

- リアビュー -

背負いものがやや大きいですが、上手く纏まっていると思います。

後ろから見てもやっぱりマントがカッコいい…

 

- フェイスアップ -

アニメでも特徴的だった歯ぎしりフェイスが見事に再現されています。

アニメと比較すると頭部のサイズが大きいため、やや等身が低く見えてしまうのが難点。

 

- アクション -

ゴテゴテした装飾とやや頭でっかちな体型とは裏腹に、かなりよく動きます。

背中の巨大なドリルを上手く支えに使えば大胆なポージングも十分に可能。

腰の回転があるのも嬉しい。

 

両肘の突起を取り外すと手持ち武器の『ガルバアックス』となります。

劇中でも使用頻度が高く、ロボットモードでのメイン武装というイメージです。

 

『ガルバトリング砲』

両膝に配備されている4連装ガトリング砲。

ちょこまかと動き回るサイバトロンたちをまとめて蹴散らせるぞ!

 

『アックスミサイル』

腕部をドラゴンの尾状に変形することで、ガルバアックスをミサイルのように射出することができます。尾の先端付近にある赤いスイッチを押すと結構な勢いで射出されるので、暴発には気を付けてください。

 

なお、このギミックのせい(?)で中古品だとガルバアックスが欠品しているケースが多いので、中古品購入の際は注意が必要です。

 

 
『シザーハンド』はロボットモードでは手持ち武器にもなります。
ハサミを完全に開くと長さが30cmを優に超える程の超巨大サイズであり、迫力が物凄いです!
 
「このシザーハンドに砕けぬものはない!貴様の腕とて例外ではないぞ、メガトロン!!」
「くっ…一度不覚を取ったくらいでいい気になるんじゃないぞ!この借りは必ず返す!!
 
前作の破壊大帝メガトロンとの接点についてアニメで描かれることはありませんでしたが、ビーストウォーズIIの初期の玩具カタログではなんと「メガトロンとガルバトロンはセイバートロン星にいた頃に遣り合ったことがある」という驚愕の設定が紹介されていました。
 
どうやらその際はメガトロンが油断していたこともあり、ガルバトロンに軍配が上がったようです。「実力は認めざるを得ない」というようなメガトロンのコメントも紹介されていました。
 
加えて”あの強かったメガトロンがガルバトロンに圧倒されている”というわりとショッキングなイラストも描かれており、「ガルバトロン、こいつはヤバいぞ…」と子供ながらに戦々恐々とした記憶があります笑
 
※私はもうそのカタログを持っていないので、気になる方はTwitter等で検索してみて下さい泣
 
果たして、あのメガトロンが認めたガルバトロンとはどのような漢だったのだろうか…?
 
喜ぶがいい…我が無限の力を以て、宇宙に真の平和を与えよう!
破壊大帝らしく冷酷な野心家である一方で、バイオカード等のキャラ設定紹介では「部下想いな一面も持つ」という点も強調されていたように思います。
実際にスタースクリームをはじめとする部下からの信頼は厚かった一方で、実弟のメガストームからは反抗的な態度を取られており手を焼いていた様子。ガルバトロン自身もメガストームには終始突き放すような態度を取っていましたが、本心ではメガストームを後継者に決めておりガルバトロンなりに可愛がっていたようでした。
また、敵であるはずのライオコンボイやライオジュニアを称えるような発言が目立ったのも印象的でした。
 
悪の大ボスである破壊大帝ながらガルバトロンから”情”や”敵への敬意”が垣間見えるのは、彼の思想の根底に「平和を目指す心」があったからではないでしょうか。
 
そう、このガルバトロンもサイバトロン(ライオコンボイ)と手段こそ違えど、宇宙の平和を目指していたのです。
 
ガルバトロンが求めた理想、それは「力による平和」でした。
 
「お互いに思いやる心さえあれば、力などなくても、みな一つになれるはずだ!」
「力こそ正義…宇宙を支配する為には、無限の力が必要なのだ!」
 
平和を目指す気持ちは同じでも、
決して相容れることのなかったライオコンボイとガルバトロン。
 
最終回では、切り札・人口惑星ネメシスを使った最後の作戦に失敗して万策尽きたガルバトロンに対してライオコンボイが再び話し合いによる解決を持ち掛けますが、あくまでも力と力の勝負での決着を臨むガルバトロンは応じず。ガルバトロンは爆発が迫るネメシスの最深部に立てこもり、最終的には”ライオコンボイを巻き込んだ自爆”を仄めかすことでついにライオコンボイが戦いに応じざるを得ない状況を作り出します。
 
「うおおおおおおおおおおおお!!!!」
 
そして、覚悟を決めたライオコンボイが放った涙のライオンクローがガルバクリスタルを粉砕し、勝負は決しました。
 
最後まで自分の信念を貫きとおし、その結果として敗れたガルバトロン。
 
「見事だ…ライオコンボイ…」
 
最期に因縁の宿敵に賞賛の言葉を送ると、ネメシスの爆発に巻き込まれて消滅しました。

こうしてビーストウォーズIIは終結したのであった…
 
ビーストウォーズIIで壮絶な死を遂げたガルバトロンですが、次作のビーストウォーズネオにてその亡骸(ガルバトロンのスパークが消失した空のボディ)を史上最強のトランスフォーマー・ユニクロンの魂に乗っ取られ、”ユニクロンのボディ”として再登場を果たします。
 
ようするに”見た目だけがガルバトロンで中身は全くの別人”という状態だったのですが、前作で魅力的な悪役だったガルバトロンがただの殺戮マシーンと化してしまったのは少し悲しかったです。(声優も前作と同じ小村哲生さんだったので尚更…)
 
ちなみに画像はシザーハンドを取り外さずに展開した状態です。アニメにこの形態で登場したわけではありませんが、シルエットにどことなくユニクロンと重なる部分があるため、私は勝手にこの形態をユニクロンモードと呼んでいます笑
 
そして最後は臣ユニバース。
『After BEAST WARS II』
 
ビーストウォーズIIの終結からXXXX年…
「これは一体どういうことだ…ワシは死んだはずでは…」
 
「兄ちゃんがやっと目を覚ましたんだぞ!!」
「ガルバトロン様、お待ちしておりましたわ。」
「ラジャー!!」
「ガルバトロン様!よくぞご無事で…くううう!!」
「泣いたらアカンで、ダージ!!でもワテも我慢できん!!くうううう!!」
 
そう、デストロン機甲軍団の面々はガルバトロン亡き後も各人がそれぞれ暗躍し、宇宙中に散らばったアンゴルモアカプセルを秘密裏に回収していたのだ。
全てはガルバトロンの復活のために!!
 
「そうか…お前たちよ、良くやった!!」
圧倒的な力による平和の実現を目指し、デストロン機甲軍団の新たな戦いが始まる!!
 
~♪←ここでビーストウォーズIIのあのBGM(絶対に伝わらない)
 

以上、ガルバトロンのレビューでした。

ドリル戦車→ドラゴン→ロボットとダイナミックに姿を変えていく様は圧巻です。それでいて全モードでプロポーションに破綻なく且つギミックも豊富という、正に当時の玩具CMの謳い文句である"驚異の三段変形"を体現したアイテムです。また、とにかく作りがカッチリしており、ウルトラクラス相当の巨体とは思えないほどの遊びやすさも魅力の1つです。

 

ビーストウォーズIIの放送開始にあわせて日本で新規に独自開発されたアイテムだけあって、至るところから当時の開発陣のとてつもない気合いの入りようが伝わってきます。皆様もぜひ一度手に取っていただき、25年前の情熱を感じ取ってください。

 

それでは、今回はこの辺で失礼させていただきます。