緑茶とお餅の塩すまし汁(祖父の好物) | お味噌汁復活委員会

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#お味噌汁復活ライター Yoshika Kake(加計叔香)


徳島県出身→東京都在住


テーマ:自由

「緑茶とお餅の塩すまし汁(祖父の好物)」


3が日のお雑煮が過ぎると、冷凍庫に奥底に沈む我が家のお餅。


そっけない扱いをしていた私です。


話はそれますが、昨年12月に和食と健康のシンポジウムに伺いました。


「和食が心身の健康に及ぼす影響」 

東北大学大学院名誉教授 辻 一郎先生


配られたパンフレットには、米飯や味噌汁、魚類、野菜、海藻、漬物、緑茶、大豆類の摂取が多く牛肉、豚肉の摂取の少ない食事パターンは、循環器疾患死亡リスクや要介護、認知症リスクの低下などと関連し健康寿命の延伸に貢献すると記載されています。


和食の一汁三菜 うま味を活用することによる動物性油脂の少ない食生活。発酵食品の活用など和食の構成要素の素晴らしい特性を改めて確認する機会でした。


その中でも緑茶の効用について、興味深いデータがしめされていました。緑茶を一日に3杯から5杯以上とると、循環器疾患死亡リスクの低下がみられるというのです。


また、緑茶の認知症予防効果について。カテキンの認知症機能改善(βアミロイドの脳内凝集の抑制) テアニン(緑茶のアミノ酸)の神経細胞保護作用、神経伝達物質への効果。睡眠の質を高め疲労感を軽減するなどが、少人数の高齢者に対する臨床試験で認知機能改善がみられるとの報告があったそうです。


この講演中にふと思い出したのが、祖父が、焼いたお餅に塩を振り、仏さまにお供えするお茶湯の一煎目を注ぎいれ美味しそうに食べていた光景です。


いつものお雑煮とは別物ですが、緑茶という出汁でお餅を頂くことにしました。


ポイントはお餅を香ばしく焼くこと。緑茶(テアニン、グルタミン酸)と、鰹節(イノシン酸)と友人からいただいた、けずりかまぼこを添え、旨味の相乗効果を期待し緑茶を注ぎます。塩をパラリとふり完成。お茶の香り、次に旨味、カテキンの苦みなど時間を追って変化する味を楽しみました。子供のころは、美味しいと思っていなかったけれど、緑茶の効能を知った今は、旨味の工夫と気分で美味しく頂けました。


皆さまもお試しになってみませんか?


「緑茶とお餅の塩すまし汁(祖父の好物)」


出汁:緑茶 本枯れ鰹節


具材:丸餅(焼き)削りかまぼこ(愛媛県)