第6回 TEDxSapporoSalon 参加レポート | TEDのすゝめ ( TED 英語 スーパープレゼンテーション 洋楽 映画 スポーツ )

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英語の勉強をしているみなさんに、おすすめのTEDトークを紹介します。
TEDのホームページには interactive transcript という便利な機能がついているので、直接、TEDのホームページで見ることをお勧めします。
あちこちへ脱線しますがご容赦ください~(^o^)v

去る1月19日(土)、北海道札幌市で行われたTEDxSapporoSalonに参加してきました→ 第6回 TEDxSapporoSalon 未来へつなげる

フリッカーにサロンの写真が載っています。ボランティアのフォトグラファーによるものです。ありがとうございます!
→ TEDxSapporo's Photostream (flickr)

Taiko Drums for all generation: Tawoo at TEDxSapporoSalon
さて、サロンは札幌タヲ太鼓道場のパフォーマンスで幕が開きました。観客、スタッフ合わせて150人程が入る会場に、鼓動が響き渡る。ズンズンと内臓に響く!パフォーマーのなかには小さな子供が2人いて、「みんなが笑顔になるのがうれしくて太鼓をたたいています。」との言葉に、開幕からいきなり涙腺が緩んでしまいました。
ありがとう、Tawooのみなさん!


TEDx movement in Japan: Patrick Newell at TEDxSapporoSalon
TEDとTEDxとは何か、どのような活動をしているのか?
パトリック・ニュウエル( Patric Newell ) さんは、TEDxTokyoの共同創設者であり、教育活動家、東京インターナショナルスクールの共同創設者でもあります。

彼がカリフォルニアの本家TEDコンフェレンスを実際に観たときの感動、そして東京でTEDxTokyoSalonからTEDxTokyoへとコミュニティーを広げていった経験をシェアしてくれました。

日本を心から愛し、NHK、伊藤穰一氏、茂木健一郎氏をはじめ、様々な分野の人々と交流のあるパトリックさんが、新しいアイデアを生み出すコネクターの役割を果たしてくれることと思います。そして日本の英語教育に革新をもたらしてくれると確信します。
ありがとう、パトリックさん!→ 21 Foundation


e-Education in five continents: Atsuyoshi Saisho at TEDxSapporoSalon
教師の数が足りない!貧しい地域の子供たちにトップレベルの授業を届けるにはどうしたらいいか?税所篤快(さいしょ あつよし)さんのことは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。様々なメディアでも取り上げられている若き企業家です。彼が、「ドラゴン桜」というマンガに影響され、自分自身で体験した「DVDを使った予備校の授業」を、アジア、中東、アフリカでやってしまおうというプロジェクトについて語ってくれました。これ、めっちゃカッコ良かったです。

彼のプレゼンの上手いところは、一番苦労したであろう部分、挫折を味わったであろう部分をあえてカットしていることです。例えば、予備校の人気講師を探し出すのは日本では容易なことかもしれませんが、見知らぬ外国へ行って、授業のうまい教師を探し出すのは至難の業だと想像できます。メインメッセージを伝えるために、そこを敢えて削る。良いプレゼンのためには、絞れるだけ絞り切ることが大切だと再認識させてくれました。ありがとう、税所さん!→ e-Education


Connecting to Oneself: Angela Reynolds at TEDxSapporoSalon
アンジェラ・レイノルズ( Angela Reynolds ) さんは見ていただいた通りの美しいモデルさんです。英国人の父親と日本人の母親との間に生まれたハーフ。
見た目の美しさとは裏腹に、彼女の人生は波乱に満ちた、泥臭いものでした。幼い頃に母親を亡くし、日本と英国とを行ったり来たりの生活。英国では中国人だと思われ、日本では英国人だと思われ、自分のアイデンティティーが何なのかを模索する日々だったのではないでしょうか。

彼女が「末期ガン」を宣告され、闘病生活を送っていたとき、何故か人生が「心地良い」と感じたといいます。ガンは痛くて辛い。寝ることさえできない。ある治療のおかげで初めて眠れたとき、朝めざめたときの感動を今でも忘れないと語ってくれました。そして、心から信頼できる友人たちに囲まれ、幸せをいっぱい感じた。

アンジェラさんの話を聴いて、13年前に乳ガンで死んだ妹のことを思い出しました。当時、私はサラリーマンをしていて、妹に何もしてやることができませんでした。必要な時に、必要な人に対して、必要なことをしてあげられる世の中になってほしいと心から思いました。
ありがとう、アンジェラさん!
→ Angela オフィシャル ブログ


Home in Children's Heart: Kenichiro Sasaki at TEDxSapporoSalon
そらぷちキッズキャンプは、難病と闘う子供たちと自然のなかですごす取り組みです。普段は外で遊ぶ機会の少ない子供たちに、医療体制の整った設備に寝泊まりしながらキャンプ体験をしてもらう。総務・企画ディレクターの佐々木健一郎さんが、闘病生活で苦しい経験を重ねてきた子供たちが、乗馬や森での遊び、野外バーベキューなどを通じて、笑顔になる瞬間について語ってくれました。ある子供の小児ガンが再発したとき、「また、そらぷちに行けるかな~」と言ったそうです。その一言で、親や主治医がどれだけ救われたことでしょう。

そして総務担当者として、寄付金を募ることの難しさについても、飾ることなく率直に語っておられました。すばらしいアイデアと志をもって活動している人々を、どうしたら地域社会全体で支えていくことが出来るか、深く考えさせられました。一時的な寄付だけではなく、資金が循環してく様な仕組みが必要なのだろうと感じます。
→ 公益財団法人そらぷちキッズ


サロン終了後のパーティーで、オーガナイザーのフィリップ・シュナール氏が、TEDxという場所は「ローカライゼーション」の場だと熱く語ってくれました。まさに佐々木健一郎氏の「そらぷちキッズ」がそれを教えてくれました。そこに住む人々が同じ価値観を共有し、絆を深めていく場所。道産子はのんびりし過ぎで、本州の人が見たらきっとイライラすると思います。関西出身で札幌に単身赴任している私の友人も「北海道のヒトってもっと開拓者精神に溢れていると思っていたけど、実際はかなり違う」と言っていました。でも、佐々木氏は「それが北海道のイイところだ」とそのままの道産子を受け入れてくれます。

もちろん、税所氏のような志をもった企業家には、英語のプレゼンで世界へ向けて発信してほしいと思います。しかし、道産子が、北海道の言葉で、北海道のコミュニティーに対して伝えることも大切にすべきなんだな、と感じた一日でした。TEDxSapporo のスタッフのみなさん、お世話になりました。ありがとうございました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。