Union36?
以前、このブログでNydellは台湾で造られたUnion36というモデルだと書いた。
それは船を買ったブローカー(仲買人)がそう紹介してくれたからだ。
購入時に船の素性を知るべくネット検索をすると、Union36のボートレビューのサイトがあった。結論としては、ハンスクリスチャン36、マリナーポラリス36、ユニオン36、EO 36 は、すべて同じ船らしい。また、Mao Ta36は、同じ船体のバリエーションだが、別のヤードで建造されているということらしい。
トヨタに例えると、シャーシの同じ車種をちょこっとデザインを変えることで販売店ごとに車名を変えて販売したといったところか。
Nydellを知る【Union36 Boat Review】 | 風のブログ (ameblo.jp)
船を陸上に揚げ、レストア作業を進めると、ネットで見ていたユニオンとはキールの形状が少し違うことに違和感を感じていたが、深く考えずにいた。
ちなみに下のサイトはNydellと同じ1988年製のUnion36の中古情報だ。
Mao Ta36?
ところが、まさに今日。ヨットについて調べごとをしていたら、FacebookのMao Taのページにたどり着いた。そこにはNydellと同じキールの形状をしたヨットの写真があり、こう解説されていた。
Mao Ta36は、ロバート・ペリーが設計したハンス・クリスチャン34をルーツとし、ハンス・クリスチャン36とユニオン36に改造された。ウィリー・マーはユニオン造船所で働いていたとき、ロバート・ペリーにユニオン36の改造を依頼した。ウィリーは設計を引き継ぎ、台湾の高雄にMao Ta Lumber and Yachtという造船所を設立した。設計変更はキールの改良であり、 「ブリューワー・バイト (Brewer Bite)」と呼ばれることもある。
え? NydellはUnionではなくMao Taなんじゃん。
結局、もともとの設計は同じで多少仕様が違うくらいなのだが、Nydellの出自が明らかになりスッとした。船舶検査手帳を見直すと、製造は「マオター造船所(台湾)」という記載があった。
これでNydellはMao Ta 36だと確定だ。
上のUnionのキールと比べてみると、ちょうど後ろのスリングがかかっている箇所だが、キールがRに切り取られているのが分かる。
このように上架をする時には便利なのは分かるが、その他の利点は少し思いつかない・・・。
で、結論
結論としては、1970~80年代に造られたダブルエンダーのヨットはほぼ台湾製で、ハンスクリスチャン36、マリナーポラリス36、ユニオン36、EO 36、そしてMao Ta36は兄弟船で大差はないということだ。
愛車のBMW R1200Cがそうであるように、マイノリティー好きなオレとしては同年代に同じ型なのに造船所が違うというMao Ta36は、そもそも相性が良かったのかもしれない。
ハンスクリスチャンはこの型の船の代名詞になるほどメジャーだが、Mao Taoは知らんだろ?
これがいいのだ(笑)
美しく強い、理想の船だ。