前回、〝護り花〟というお話を書き起こしていた時に、「ラ・セーヌの星」というアニメを思い浮かべていました![]()
今回もまた、お客さまのお話から呼び起こされたのは、懐かしのアニメの記憶。
今回思い出したのは、「ふしぎの島のフローネ
」
登場人物の年齢も家族構成もあらすじも、全然違うお話ですが、
どんな時も前向きで希望を忘れないフローネの姿が、今回のお話の主人公に重なります![]()
調べてみたのですが、<世界名作劇場>は、1年に渡って放送されていたんですね。
フローネ一家の無人島生活も、1年間。
子供の頃の1年って、長かったですよね。
長かったかつての1年間に、現在の1年間が負けないように、日々を紡いでいきたいもの![]()
それでは・・・
お客さまへのアロマトリートメント中に私に伝わってきたストーリー![]()
の続篇をどうぞ。
(ストーリーシリーズ、今までの目次はコチラ
マイフェアリーテイルコースについては、コチラをご覧ください
)
夜明けの港で、姫は辺りを見回しました。
「どうしたら海を渡れるのかしら…」
錨につながれた船がいくつか、ゆらゆらと揺れているのが目に入ります。
「これだわ!船を漕いでいけばいいのよ。」
姫は一番大きな船に駆け寄ると、錨にかけられたロープをほどこうとしました。
「何これ、どうやってほどくの。それになんだか重いし。」
姫が悪戦苦闘していると、背後から男の怒鳴り声が聞こえました。
「おい、そこの女、人の船に何やってるんだ。」
その声にびくっとした姫は、あわてて体格の良い男へと向き直り、礼儀正しくお辞儀をしました。
「大変申し訳ありません。けれど私、今船が必要なんです。よろしかったら、私に譲ってくださらないかしら?」
その育ちのよさそうな物言いと、姫の持ち物と身なりを見た男は、日に焼けた口元を歪ませて言いました。
「そうだな、あんたになら売ってやってもいいな。」
「ありがとうございます。なんて親切な方。」
男は姫の言葉にふんと鼻を鳴らしました。
「お嬢さん、俺も食っていかなきゃならない。持ってる金を全部くれたらの話だよ。」
姫は、もちろん、とうなずくと、すぐさま鞄を開き、あるだけのお金を取り出しました。
「さあ、あれを持っていくがいいさ。」
体格の良い男は、姫の手からお金を受けとると、一艘の船を指差しました。
それは見るからにおんぼろのボートでした。
「この船…、ここにある中で一番みすぼらし…、いえこじんまりとしてますけど…」
姫が首をかしげると、男は高笑いしながら答えます。
「お嬢さん、とにかく今、船が必要なんだろ?選り好みしてる場合かい?」
姫は一瞬だけふぅっと息を吐くと、華やかな微笑みを取り戻しました。
「そうですよね。どうもありがとうございます。」
おんぼろボートのロープは軽く、姫の華奢な手でもすんなりと錨からほどくことができました。
「今は船を手に入れることが大切よね。お金はなくなってしまったけど、これから働けばいいわ。」
姫はエンジンもスクリューもないボートに、おそるおそる乗り込みました。
その中には、大きな木の破片のようなものがふたつ、無造作に置かれていました。
「これ、どうやって使うのかしら。」
ところどころが欠けている古ぼけたオールを手に取り、力まかせにばしゃばしゃと水面を掻きます。
「あら?ちっとも進まない。」
姫のボートは、くるくると同じところを回り続けました。
途方に暮れている彼女に、細い影が近付いてきました。
「あなた、船の漕ぎ方も知らないの?」
腕組みをして、あきれたようにこちらを見ているのは、一人の女性でした。
つづく![]()






施術中は電話に出ることができません。
ですので、かなりわかりやすい場所となっております)

