バレーボールの世界最終予選を観ながら、ブログを書いています
4年前の世界最終予選のときも、こうしてをBGMにブログを書いていたような・・・。
(このセット取れそうやな・・・)
と思ったらブログに集中して、接戦になってきたらキーボードから手を離し・・・。
の繰り返し。
4年前応援していた、佐野さんや竹下さんの姿はもうないけど、木村沙織ちゃんの背中がこんなに大きく見えるようになるなんて・・・
それだけで泣きそうになる私です
今回書き起こさせてもらっているこのお話も、今日でおしまい
さて、男の子はどんな風に成長してゆくのでしょう。
それでは、お客さまへのアロマトリートメント中に、私に伝わってきたストーリー
恵みの木~第一夜~
恵みの木~第二夜~
恵みの木~第三夜~
の完結篇(&お話の読み解き)をどうぞ
その夜、男の子は夢を見ました。
夢の中で男の子は、いつもの大きな木の下にいました。
木は、たくさんの枝をゆらゆらと揺らしながら男の子に話しかけます。
「今年も一緒にいてくれてありがとう。来年もまた葉っぱたちをよろしく。」
男の子の目から流れた一粒の涙が、枕を濡らしました。
やがて、冬が来ました。
男の子には、この季節、庭の木が裸の枝を冷たい風にさらしながら、ただ耐えているように見えます。
(早く春にならないかなぁ・・・。)
毎日のようにそう思う男の子に、思わぬ話が飛び込んできたのは、雪が舞う寒い夜のことでした。
「大事な話があるんだ。」
まずそう切り出したのは、彼のお父さんでした。
「お父さんね、転勤が決まったの。」
お母さんの言葉に男の子はびっくりして、ただ両親の顔を交互に見つめました。
「てんきん・・・、って、お引越しするの?」
「そうよ。みんなで新しい場所に引っ越すの。」
お母さんは、男の子の頭をぽんぽんと軽く撫でながら言いました。
「じゃあ・・・、うちのお庭の木は・・・?」
「残念だけど、ここに置いていくしかないな。」
お父さんがそう言った瞬間、男の子は思わず立ち上がっていました。
「いやだ、いやだよ!だって、あの木は、僕の木なんだ!」
玄関を飛び出して、真冬の庭へ走っていく男の子の姿を、両親は急いで追いかけました。
季節は幾度も、数えきれないほどの移り変わりを繰り返し、男の子は大人になりました。
家族の元から巣立ち、共に生きる人を見つけ、新しい家族が増えても、彼と家族のそばにはいつも、1本の大きな木がありました。
どれだけ住む場所を移しても、彼はその木をどこへでも連れていったのです。
それは、大切な約束を守るためでした。
男の子は、大人になってもずっと、季節の移り変わりとともに、ずっと葉っぱたちを見守り続けていたのです。
彼の大好きな緑の葉は、毎年生まれ変わっては、語りかけます。
『やぁ、今年もまた会えたね。』
『お仕事、頑張って行ってらっしゃい!』
「ありがとう、行ってきます!」
その木を見上げる彼の瞳は、子供の頃と何も変わらない、無邪気な輝きを放っていました。
おわり
このお話を書き起こさせてもらっていて、ひとつ、私の中の概念が変わったことがありました。
桜や椛の木のような落葉樹について・・・。
それらの花や葉は、毎年同じように見えても、その年その年で、去年とは全く違う花の色をして、それを見るものの気持ちも、全く昨年とは違っているもの・・・。
今まではそう思っていたんです。
けれど本当は、毎年毎年、同じ葉っぱがまた生まれ変わってくれて、同じように私たちを見守ってくれているのかもしれない・・・。
なんだかそう思う方がホッとできて、このお話を書いていて嬉しくなりました。
無理に変わろうとしなくてもいい。
そして、無理に今のままでいようとしなくてもいい。
どんな風に生きていてもきっと、私たちは自然に成長しているのだから。
その成長を見ていてくれる木のような、一緒に笑い合ってくれる葉っぱのような、家族や友達や仲間と、歩いたり立ち止まったりして季節を紡いでいければ、何度だって春は来る!
こうしている一瞬一瞬にも、しっかり季節は進んでいるんですもんね・・・。
さてさて、ここで今回のお話のキーワードをいくつか挙げてみましょう。
まずは、やはり「葉っぱ」ですね。
「葉」は、〝才能〟や〝創造性〟を表しています。
男の子が見上げていた木の幹から姿を見せていた葉っぱたちは、男の子に話しかけてくれました
つまり、たくさんの才能が花開き、それが形になって、触れ合う人の心を動かしているように思えます。
数えきれないほどの可能性、それは、見つけた人の未来の道を照らしてくれると同時に、見守る人の心をも、幸せな光で満たしてくれるはずなんです。
そして、その「葉っぱ」たちを、男の子はその「手」で受け止めます。
「手」には、〝周囲とのエネルギーの交換〟という意味があります。
男の子はその「両手」を差し出して、葉っぱたちを手の中へいざないました
これは、周りへいつでも愛を差しのべられることと、与えられた愛をちゃんと受け取っていること、両方を指しています。
お話の中の男の子は、寿命を迎えた葉っぱに、ささやかな願いをひとつずつ叶えてもらいました。
でも本当は・・・、自分の中にある愛する力、愛される優しさで、幸せを実現させていったのかも、しれませんね
では最後に、男の子の大好きな「新緑・みどり」について読み解いてみたいと思います
「緑」は、〝安心〟〝癒し〟〝喜び〟の色です。
みなさまは、〝安心〟と聞いて、どんな瞬間を思い浮かべましたか?
自分を〝癒し〟てくれる物(あるいは人物)は何(誰)ですか?
最近いちばん!〝喜び〟を感じたのはいつですか?
その安心と癒しと喜びを、いつも心の中にしまっておけたらいいですよね
いつでも取り出せる、「緑」色の優しい気持ち。
そうしたら、「緑」色を思い浮かべるその時、優しい気持ちは浮かび上がって、そっと私たちを包み込んでくれるような気がします
ただ、私にお伝えできるのはここまで・・・
香りとトリートメントから浮かび上がるおとぎ話、今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。
次は、あなたの心の中に眠る物語かもしれません・・・
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最後までお読みくださり、ありがとうございました。