「給料日」が近づくとそわそわする。そして、もやもやもする。
自分の給料日ではなく、ナニーに給料を支払う日だ。
契約としては「月末」としている。
しかし、あるときから月の中旬に「働いた半分だけ先にほしいのですが……」と言われるようになった。
きっかけは、ナニーの夫が腰を痛め、緊急手術をすることになったことだ。この支払いができないので、半分だけ先にほしいという。
ナニーの夫はとある小さな会社の社長の運転手をしている。大きな体でずっと運転しているのが腰にひびいたようだ。
(労災でしょ!社長に頼んだら?と言いたいけれど、できないからか、それでも足りないからか、私のところにきたのだと思う)
緊急事態なので支払ったが、この手術によって夫の働き方にも影響がでて、その後も半月ごとに給料を求められることが多くなった。
タイでは、給料の前借りは割と当たり前なのだという。
タイで会社を立ち上げようとする人たちに向けた指南書にはだいたいそのようなことが書いてあって、「文化に慣れましょう」と。
私の場合、「前借り」ではなく、半月働いた分の支払いだ。
そうしてほしい場合は、毎回「半月を先にほしいです」と律儀に聞いてくる。
私としては、それによって、いついくらお金が出るかという計画は崩れるものの、全体の出費が変わる訳ではない。
ナニーが田舎に3人の子どもを置いて働いていることも考えれば、快く支払うべきだろう。
なのに、なのに、なのに、いつもどこかもやもやしてしまう。
毎月中旬になると、「あー、またくるかもなー」と構えてしまうのだ。
ナニーがいなければ、私は働くことさえできない。その意味でかけがえのない人であるのに。
「OK!」といって支払うのだけど、どこかでもやもやしてしまう。
多分この気持ちを分析すると、日本人的な「決めたこと」(給料は月末支払い)を変えることに変な抵抗感があるのだと思う。
借金だけは絶対にOKしないと言っていて、ナニーはそれを理解しているから働いた分の半月ごとに求めてくるのだ。「自分が損するわけでもないのに何ガタガタ言ってんだ」と友達は言う。(そうだよな~)
何も結論がでないけど、こうやって「家事・育児」がもろに金銭でやりとりされる生活をしていると、専業主婦・主夫がいる家庭がどういう形でやっているのだろうか、と思ってしまう。
家事・育児は尋常じゃない過酷な労働。
給料日のたび、胸の内ではガタガタ騒ぐのだけど、そのことをいつも思い出して、感謝を込めた給料振り込みをしなければ。