一人の患者さんが 亡くなったという


連絡が入った。



手術、抗がん剤を経て


週に2〜3回通院されていた方で


夏までは元気な姿を見せてくれていた。




いつも明るくてシャキッとした姿。


「どーも😊」って挨拶しながら


ササッと注射する方の腕を


出してくれた。


運動してるし、よく喋るし


元気ハツラツだし💪


癌患者に見えないなぁ、、って

いつも思ってた。




私の勤める診療所は


癌の専門ではない。


総合内科だから


やれるだけのことを、、、という意味で


来てくださっていた。




数年前 コロナが大流行し


世の中が大変な騒ぎになった時


数名の職員が


突然来なくなった事があった。




昨日まで一緒に働いていたのに


緊急事態宣言が出された翌日から


パタッと。




残されたスタッフで


仕事をやるしかない。


残された人に 選択肢なんかなかった。


どこか、やり切れない気持ちがあった。




そんな時に その患者さんが


「あれ?最近は人数減った?」と


気がついてくださり


何となく事情を察したのか、、、


逆に励ましていただく事があった。


私の気持ちを代弁するような言葉に


救われた思いがした。


残されたなりに一生懸命やっていれば


患者さんは見てくれている。


よし、頑張ろうと素直に思えた。




いつもニコニコしていたのに


一度だけ、暗〜い感じの日があった。




お話を聞いたら


「自分と同じ病気(癌)になった友達が

亡くなった。

私よりも後に癌になったのに

先に逝ってしまったのよ」と😭




同じ病気なだけに


とても複雑な気持ちだったと思う。




この夏、来院が途絶え


どうやら入院しているらしいと


聞いた。




秋に亡くなったそうで


落ち着いた頃に、ご主人が


ご挨拶に来てくださった。




人って、本当に死ぬんだなと思う。


命に関わる仕事をしているのに


それでも、誰かが亡くなると


悲しくて寂しい気持ちになる。




命って


粘り強い時もあるのに


呆気ない時もある。




ご主人がお菓子をくださった。


初めて見るもので、美味しそうなのに


どうしても手がつけられなかった。




先日、そのお菓子を見たら


賞味期限が切れていた。


「頂いた物を食べるのも

供養のうち」という言葉を思い出し


ありがたく、いただいた。




これを食べちゃったら


事実を認めるようで嫌だった。


もう、会えないんだなーー😭




頂いたお菓子は


とっても美味しかった。




うまく表せないけれど


今 生きている私は


できることをやろうと思った。


毎日、毎日、頑張れないけど


それでも、いいや。


死ぬまで生きていこうと思った。

(当たり前か、、、)


こちらこそ!ありがとうございました!