今日で大地震から1週間が経ちました。

なんだか嘘のような、現実とは思えないような1週間を過ごしました。

学校が再開され、お店も少しずつ開き始め、みな立ち上がろうとしています。

 

 

私はというと、張り詰めていた気持ちがプツンと切れてしまったように、何もする気になれず、“被災”したにも関わらずライフラインが復旧し、取り戻しつつある日常に罪悪感すら感じています。

 

まだまだ沢山の方が行方不明で助けを待っています。無事に助かった方も充分な支援が受けられず悲しみや寒さと戦っています。

なんだかちょっと気持ちがごちゃごちゃなのです。

 

このままではいけない、頑張らないといけないと思いつつ、そう思えば思うほど体が重い。

こんなはずじゃないんだけどなー、【強さ】は私の取り柄のはずなのに。

 

 

それでも、やっぱりこの震災のことは伝えなくてはならないと思うのでブログをアップします。

地震直後はアドレナリン(?)がわんさか湧いていたので、写真もたくさん撮りました。

きちんと残しておこうと思います。


 

3/11 午後2時46分  <震災1日目>

 

それは本当に偶然。

いつもなら間違いなく家に長女(6歳)と次女(10ヶ月)と3人でいる時間。

 

幼稚園最後の日だったので、バスではなくお迎えに変更にした。園舎に着くと、お別れが寂しくて年長さんの女の子達がわんわん泣いていて、あやうく卒園式前日にもらい泣きしはぐるところだった。

車に乗り込み走り出すこと2分後、最初の信号待ちの最中。

 

初めは長女が車で飛び跳ねているのかと思ったけれど、ドンドン!!ドンドン!!と巨大な音とともに目の前の景色が歪んでいく。

 

道路標識がぶんぶん揺れて、家の塀が波打つ。金物屋の商品が激しくぶつかり合う。

ブレーキを踏んでいた足も震えて、ブレーキが緩んで車が動いているのか、揺れで動いているのかよくわからない。私はとにかくハンドルをギュッと強く握る。前の車のおじさんが外に飛び出してくる。

とても長く感じた揺れが収まると、神社の石材がすべて倒れている。

ようやく車が動き出すと、街の被害が見えてくる。瓦はバラバラ、屋根が落ち、電気も消えていた。

 

 

とんでもないことが起こったのかもしれない。。。

不安になりそのまま小学校へ向かう。

 

小学校はちょうど帰りの会の時刻。校庭を見ると青い顔をしている子、泣きじゃくる子、パニックだったのはすぐ見てわかる。避難訓練とはまるで違っただろう。先生にとっても初めての経験。対応を決めかねている。その間にも何度もある余震。

 

ようやく連れて帰る許可が出る。車の中で何も知らず寝ていてくれた次女。おかげで心が救われる。

そのまま車で帰るものの、信号はすべて止まり、道路にも亀裂が。

 

携帯はなかなか通じない。ようやくパパにつながると、近所で打ち合わせをしていたパパは真っ先に家に向かったらしい。オリーブの鉢が全部倒れているとのこと。不安でしょうがない。

 

 

家に着くと周りの家も瓦が落ち、塀が崩れ落ちている。ご近所さんたちもみんな外へ出ている。

うちは見たところ何の損傷もないよう。少しホッとする。

だけど、玄関を恐る恐る開けてみると、安心はすぐにどこかへ飛んで行った。

 

玄関には靴などが散乱、すべて扉も開いていた。階段は多数のひび割れ。2階のリビングに入ろうとするとドアが開かない。なんとエアコンがぶら下がっていた。

 

 

キッチンはもっと悲惨。食洗機は真っ二つに割れ、食器、コップはほとんど落ち、割れたガラスの破片が散乱していて唖然とするばかり。

トイレは勢いよく外れた引き戸がぶつかって便器と便座が分裂。転がり落ちていた。

余震は依然として続いている。すぐに片付けようというような状況ではないようだ。

 

 

すぐ近所の空き地へ移動する。この先どうなるのかわからない。どうしたらいいのかもわからない。とにかく、家にあった飲み物と取れるだけの食べ物、防寒具を取りに戻る。

 

車でワンセグを確認。私のところでは震度6弱。ニュースを見て長期化必至と知る。

いつまた大きな地震が来るかわからない。今晩は車でみんなで寝ることにする。

 

長男(8歳)と長女が早寝の習慣でよかった。暗くなり布団に丸まったとたんに寝てくれた。非日常の事態にだいぶ興奮したのだろうけれど、相変わらずすごい。

 

パパは会社の様子を見に行く。私は次女を助手席で寝かしつけてちょっとでも寝ようと思うけれど、なかなか寝付けない。抱っこしたまま寝るのはさすがに辛い。

 

23時近く、パパも帰ってきて、実家に連絡すると塀は全部倒れたもののリビングなどは無事とのことで雑魚寝させてもらいに移動。きついながら、ようやく体を横にして寝ることができた。

 

一晩中、緊急地震速報の『ビーッビーッ』という不気味な警報音が携帯から鳴り響く。

これって意味あるのかな?だいたいもう揺れてるけど??っていうタイミングで鳴っているし、そういえば最初の地震の前にはそんな警報すらなかったよ。

ガス、水道、電気は止まったまま。これが震災当日の出来事。

続きはまた。

 

 

最悪の出来事の中、不幸中の幸いはいくつもありました。

お迎えに行ったことで家にいなかったこと、娘2人は手元にいたこと、混乱の前に息子を迎えに行くことが出来たこと、本当に偶然のその一つ一つのおかげでどれほど気が楽だったか。

 

家族が揃って無事でいる。こんな当たり前のようなことがどれほどの幸せなのか、痛感しました。

 

そして初日はまだ携帯が繋がっていたので、たくさんの励ましの声がどれほど心の支えだったか。本当に感謝しています。