鳥類に多く見られる
父親の抱卵、子育ての起源は
鳥類の祖先である恐竜にも見られていた!
という研究が発表された。
ナショナルジオグラフィックニュース 2008年12月18日
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=25090390
トロオドン 属名(Troodon )
恐竜のなかでも鳥類に近い小型獣脚類「トロオドン」は
1度に大量の卵をかえすケースが多いことが発見されており、
それからまた、
抱卵をしていたとして有名なオビラプトル
など
いくつかの獣脚類で
1度にかえす卵の規模がかなり大きいことがわかったという
これらの傾向を現生の鳥類で見てみると
エミュー
やレア
といった鳥類に共通しており、
エミューやレアは
オスが単独で孵化したばかりの幼鳥を育てるという。
このことから、トロオドンやオビラプトルなどの恐竜は
オス(父親)が抱卵や子育てをしたのでは?
というわけである。
とはいっても
子育てしたであろう
トロオドンやオビラプトルの成体の化石が、
オスであることは断定できない。
そこで「オスだけが子育てをしたという考え」を検証するため
卵を抱卵していた恐竜の成体の化石8匹分の骨を
顕微鏡で詳細に調べてみたという!
調べるのは
大腿骨などの骨の中にある
「骨髄骨の有無」である!
この骨髄骨は鳥類のメスの産卵時期のみ現れる
骨の中に沈着する特殊な骨組織だ!
ティラノサウルス
やアロサウルス
などの恐竜にも
この骨髄骨があったことはすでに知られており、
恐竜の雌雄判別の有力な手掛かりとなっている
骨髄骨についての過去の記事「恐竜は早熟だった!」
http://ameblo.jp/oldworld/entry-10066056969.html
つまりこの骨髄骨が確認できなかったとすれば、
オスの可能性が高くなるというわけだ。
研究の結果
抱卵していた恐竜の成体の骨のなかには
骨髄骨が確認されなかったという!
まぁ、
骨髄骨がないからといってオスと証明されたわけでもなく
恐竜が父親が子育てしたというのは
恐竜のなかでも鳥類に近い小型獣脚類に限っての話かもしれない。
しかし
恐竜の生態の謎にまた一歩迫る研究成果であることは
間違いないだろう。