当ブログで

最近なんどか話題にした

トマス・レイヴンズクロフトですが

彼が採譜したフォークロアや

作曲したコンソート・ミュージックを

収めたCDが出ています。

 

それがこちら。

 

《3羽のカラス〜レイヴンズクロフトの“うた”》

(ワーナーミュージック・ジャパン

 WPCS-16221、2015.11.18)

 

演奏は

アントニー・ルーリー指揮

コンソート・オブ・ミュージックで

1989年5月に録音されました。

 

原盤の元々のレーベルは

ヴァージン・クラシックスです。

 

こちら

邦盤が出ているとはつゆ知らず

以前、輸入盤を中古で見かけて

購入していたのですが

日本語解説・歌詞対訳付で

リーズナブルなお値段なら

購入しないという選択はありません。

 

 

こちらの原盤を見た時

Three Blind Mice

という曲名が目にとまり

マザーグースのあの曲か

と思って購入したのでした。

 

マザーグースの歌詞とは

まったく違っていたんですが

マザーグースの歌詞自体

時代によって違うそうなので

今知られているものの原曲かもしれず。

 

日本語版 Wikipedia の

レイヴンズクロフトの項目を読むと

レイヴンズクロフトの名が知られないまま

有名になった曲の例として

〈3匹の盲目のネズミ〉が

あがってますけど

マザーグースとの関連が曖昧で

そういう観点からは

あまり役に立ちません。

 

本盤のライナー小冊子にも

そうしたことは

いっさい書かれておらず

自分にとってみれば

宿題になっちゃいました(とほほ)

 

 

Wikipedia にもあるとおり

民謡などを採集して

3冊の本にまとめたんですが

本盤収録のどの曲が

どの本に収録されているのか

ということは解説されておらず。

 

日本語版 Wikipedia の外部リンクから

The Music of Thomas Ravenscroft に飛び

そこに載っているディスコグラフを見て

器楽合奏のコンソート曲や

トラック16〜18の3歌曲を除き

ようやく出典が分かりました。

 

 

レイヴンズクロフトの生年は不詳で

ジャケ裏(ケース裏)では

「c.1682-c.1635」

と記載されています。

 

ライナー小冊子には

髙久桂による

「(2015年9月)」

というタイムスタンプのある

解説が載っています。

 

ということは

今回、オリジナーレ・シリーズに

収めるにあたって

初めて日本語解説がついた

ということになりましょうか。

(だとしたら、びっくりです)

 

ちなみに

Wikipedia で曲集の題名が

『チューテロミア』となっているのは

『デューテロミア』Deuteromelia

誤記ですので、ご注意ください。

(2025年7月10日確認)

 

 

本盤には歌曲だけでなく

ヴァイオル(ヴィオール)による

ファンシーやファンタジアなど

器楽曲も収められてますが

出典については

The Music of Thomas Ravenscroft の

ディスコグラフィーを見てみても

不詳のようでした。

 

当時、刊行された

様々なコンソート曲集

いわばアンソロジーに

単発で収録されているもの

ということでしょうかね。

 

それより困るのは

ヴァイオルの奏者が

どこにも記されていないこと。

 

それってどうよ

と思わずにはいられません。

 

 

原盤も未記載なのかどうか

確かめようと思ったんですけど

以前買ったはずなのに

さっとCDの山をひっくり返しても

出てきません。

 

いずれ

別のCDを探している時に

ひょっこり出てくるでしょうから

それまでの宿題ということで

ご海容いただければ幸いです。

 

こんなんばっかやあ。(ノД`)